自己肯定感の低かった伊藤優泉が語る、「好き」を大切にしたからこそ広がった世界。

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第744回目となる今回は、レイド株式会社の伊藤 優泉(いとう・ゆみ)さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

決して順風満帆な日々ではなかった間も大切にしてきたのは「好き」という気持ちだったという伊藤さん。現在は「好き」を発信するべく、候補やHRコンサルタントとしても活躍されている伊藤さんに「好き」を大切にするようになった経緯を伺いました。

Twitterで出会ったHRコンサルタント兼広報の仕事

ーまずは簡単に自己紹介をお願いいたします。

レイド株式会社でHRコンサルタント兼2人目広報として働いています、伊藤 優泉(いとう・ゆみ)です。Twitterではえることして広報のことを中心に発信しています。

ー現在のお仕事についてもう少し詳しく教えていただけますか。

レイド株式会社は採用や組織づくりをはじめ、そのための企業ブランディングなど、企業の「人」にまつわる課題を解決するHRソリューション企業になります。現在会社は5年目で、社員は私含めて4名。その中で私はHRコンサルティングと広報を担当しています。

HRコンサルタントとしては代表直下で採用オペレーションなどの実務を中心に、広報としては会社のリブランディングや、1人目広報のアイディア出しのサポートなどを行っています。

ー社員4人中、2人が広報なのですね!

広報という職種はスタートアップ企業の中でも後回しにされやすい部分だと思うのですが、レイドでは企業における広報の重要性がしっかりと認識されており、人数が少ない中でも広報担当をしっかりと設けられていることに私も驚きました。実は私がレイドに興味を持ったきっかけも、レイドの1人目広報の方がTwitterでHRコンサルタントの募集を発信されていたからでした。

SNS運用に関してもしっかりとフィードバックをもらうことができ、「独りで勝手にやっている」感が全くないんですよね。HRコンサルタントという新しい職種に挑戦しつつも広報を続けたかった私にとっては、一人一人のやりたいことに丁寧に向き合い、しかもそれを尊重してくれるレイド代表の考え方と、それが浸透しているメンバーと働くことができてとてもありがたい環境だなと思っています。

中高生活でどんどん低下していった自己肯定感

ー現在に至るまでのお話を聞かせてください。どのような幼少期、そして中高時代を過ごされていましたか。

母子家庭で兄への怒鳴り声が頻発する環境で育ったことから、せめて私だけは母に負担をかけないこと、そして母を喜ばせることを第一優先に行動していた幼少期でした。転機となったのは12歳の時。近所に住んでいた従姉妹に家庭状況について相談した際に、「そんなに辛いなら優泉から家を離れてみたら?」と言われたことがきっかけでした。そして母に家を離れたいことを伝えたところ、函館の中高一貫校に通うことになったんです。

ー小学生が親元を離れるという選択はかなり大きな決断だったかと思います。

振り返ってみると、当時は母を試すつもりで家を離れると言ったのだと思います。「私このままだといなくなっちゃうよ?いいの!?」と必死でした。母に引き止めてほしかったし、家族が仲良くなるきっかけにしてほしかったんだろうなと。そのため自分から言い出したにも関わらず、当時は自分自身で選んだ選択だと思ってなかった部分がありましたね。

ー函館での生活はいかがでしたか。

小さい頃から真面目で正義感が強いタイプだったことが裏目に出て、無視やいじめを経験することになり、最高な学生生活からは正直遠かったです。でもこの時の経験があったからこそ、ちょっとのことでは辛いと思わなくなったなとも思います。

人生最大のトラウマとなった出来事も函館の寮生活中に起こりました。学年で常に誰かは無視やいじめのターゲットになっているという状況から一変して、中学3年の後半は比較的平和だったと思っていたのです。ですが、実はクラスメイトのほとんどが私には内緒で高校からは自分とは違う寮を選んでいたことが中学の卒業式の日に判明しました。仲間はずれにされてとても辛かったと同時に、嫌われるのは自分に原因があると思うように。”私は他人に好かれない人間だ”と自らにレッテルを貼って自己肯定感がさらに低くなってしまった出来事でした。