発言と行動でチャンスは降ってくる。海外で働く夢を叶えた会社員・佐伯 裕基

コロナ禍を経ての気づき、そして「幸せの再定義」

ーコロナ禍のいま、海外での仕事も大変だと思いますが、今回の新型コロナによって気づいたことはありますか?

インドネシアに駐在してから、現地経営陣などまとめる立場の方々と会話する数がとても増えました。ある日、自営業や経営者の方々の集まりに参加している時に「情勢に関わらず、従業員に給料を払えなくなった瞬間、犯罪者のように扱われるからね」という言葉を聞いた時衝撃を受けて。

コロナの流行により、特にレストラン業などは休業を余儀なくされ、事業の売上が0になります。そんな状況でも、経営者は車を売却したり、新規の物件を手放したりと色々な手段を用いて、なんとか従業員を養うためにマネジメントをしていました。

「給料を払えない時点で経営者の責任になる」と話す経営者の方を見て、自分はまだまだサラリーマン経営陣だなと認識の甘さに気がつきました。そして、こうも仰っていました。

「自分が死ぬまでに、何人の人に自分のことを覚えてもらえるか。自分はその人たちの人生に、どんな影響を与えたか。そこに『ありがとう』と思ってもらっている量がいちばんの“自分が生きた価値”なんだ」

その経営者さんの話を聞いたら、今まで “自分が主語” で行動していたことに気づきました。「こうなりたい、こんな状況に会社をしたいからどんな行動をする」自分に足りなかった、「人を雇う事の重さ、人にお願いをすることの責任。

自分は日々の中で相手に対して何を残せているのだろう?」と考えるようになり1つでも多く「相手の人生にとっての自分の価値」を考えるようになりました。

ーありがとうございます。佐伯さん自身の今後の展望はありますか?

今まさに展望を考えているところです。27歳のときにコロナの影響が始まり、「幸せの価値」を再定義しました。自分ができること、自分にしかできないことはなんだろう、周りから求められていることはなんだろうと考えるようになりました。

そのうえで、やりたいと思えることをもっとやっていいんだと思えるようになりました。それは会社員に勤めていても、起業していても、バイトでも言えます。やりたいことをやってみて、上司から指摘を受けるなら方向修正をすればいい。まずは軸を持って即行動する。行動の結果が、会社を伸ばすのであれば評価されるはずです。

行動ができないことを、環境のせいにする人も多いと思います。でも、自分は行動するときに、周りの人をどれだけ巻き込めるのかを意識しています。

ー今回、インタビューにあたって伝えたいメッセージは何でしょうか?

最近は良く「起業しないの?」と聞かれます。。もちろん起業も素晴らしい挑戦だと思います。

でも自分が一番感じるのはプロセスややり方なんてそれぞれ違って、それぞれの状況にチャンスは転がっている、日々発言して行動している人にチャンスは見える、と思うのです。

自分の場合、やりたいことがあったとき「新卒で企業に就職して、その環境でどこまでできるんだろう」と考えたので、就職をする選択肢を選びました。自分でやってみたいと思ったプロセスであれば、1回それをやってみてもいいと思います。

またしっかり発言していくことで周りとのコミュニケーションへも作用します。結果を出すためには行動と発言が重要。周りに「なぜこの考えを持って行動しているのか」目的を明確に伝えないと、指示をもらった方もその人の考えや付加価値を+αにすることが難しく、言われたことだけをする人間になってしまうので。

そんな考えのもとチャレンジしてきた自分の行動が、誰かの役に立てば幸いです。

ー本日はありがとうございました!佐伯さんのこれからを応援しています!

取材者:武海夢(Facebook
編集者:ともだ(Twitter)・えるも(Twitter
デザイナー:安田遥(Twitter