「逆張り戦略」で誰もしない選択を。デジタリフト取締役・鹿熊亮甫が考える人生の勝ち筋

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第588回目となる今回は鹿熊亮甫(かくまりょうすけ)さんをゲストにお迎えしました。

マーケティングエージェンシー・株式会社デジタリフト取締役である鹿熊さん。これまでのキャリアの軸や今後のビジョンについて語っていただきました。

「できないことが嫌い」苦手なことを克服しながら成長した学生時代

ー自己紹介をお願いします。

鹿熊亮甫(かくまりょうすけ)です。広告代理店の株式会社デジタリフトで取締役を務めています。

GoogleやYahoo!に出てくる広告の運用やSEO支援、アフィリエイト、クリエイティブなどマーケティングに関わることを包括的にサポートしています。コンサル業務を行うこともありますね。

ー鹿熊さんは、デジタリフトに入社して今年で5年目になるそうですね。2、3年で転職する人も多いなか、新卒で入社した会社に長年勤める方は、スタートアップ業界だと珍しいのではないでしょうか?

そうかもしれません。ですが、実は学生時代はとても飽き性な性格だったのです。流行りのゲームを買っても、ろくにプレイをせずすぐに他のことに興味を持ってしまうくらい。

ーその飽き性な性格が変わるきっかけは何だったのでしょうか?

親に叱られながらも10年ほど続けた野球のおかげですね。

小学校にあがる前に野球を習い始めたのですが、いつものように飽きてすぐに辞めようとしたところ、「そんな簡単に諦めるな」と怒られてしまって……。今思うと、自分の飽きやすい性格を心配してくれたのだと思います。

それから、中学を卒業するまで野球を続けました。あのとき親が止めてくれたおかげで、いつの間にか継続力が身についていたのだと思います。

ーその他、学生時代の鹿熊さんの性格をお聞きしたいです。

「できないことが嫌い」な学生でした。

大学3年生の時に苦手な英語を克服するため、1年休学して自費でカナダの語学学校に通いました。

学生時代は英語が苦手なことがコンプレックスで。大学受験の際は、英語以外の科目を熱心に勉強し、得点を稼いで合格したほど(笑)。

しかし、将来的に英語はビジネスで必要になると感じたのと、大学生の今だからこそ時間をかけて学べるのではと考え、留学を決意したのです。

ー留学経験で印象に残っていることはありますか?

現地の語学学校に通う際、頼みこんでレベルの高いビジネスクラスを選択しました。

自分が英語を勉強しようと思ったきっかけは、ただ英語が話せるようになるだけではなく将来的にビジネスで使えるようになりたかったから。そのため、「初めからレベルが高いクラスなら最短でビジネス英語ができるようになるかも」と、本来の自分のレベルよりも格段に高いクラスを選んだのです。

しかし、当然ですがレベルの高さについていけません。話せなかったですし、何を言っているのかもわからず……。

ビジネスクラスの他の生徒は、企業からお金をもらい「現地で学んでこい」と派遣されているビジネスマンばかり。仕事として真剣に授業を受けていている人たちからすると、英語が話せないうえに、ビジネスの知識もない若造の存在はよく思えませんよね。結果、同じクラスの方から「鹿熊とは一緒のクラスで受けたくない」と言われてしまいます。

それがものすごくショックで。悔しかったので一度学校を辞め、ビジネスクラスの人たちと同等に話せるレベルまで自力で勉強してから戻ろうと決めました。数ヶ月間1人で勉強を続け、会話もTOEICの点数もビジネスクラスで話せるレベルになったタイミングで、別の学校に入学し直しました。

留学はキツくて辛い経験でしたが、野球を続けたことで得た「継続力」と、「できないことが嫌い」な性格で乗り越えることができましたね。