「未知の世界」を開拓!MizLinx代表 野城菜帆が、理系学生から起業を志すまで

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第434回目となる今回のゲストは、MizLinx代表の野城 菜帆(やしろ なほ)さんです。

幼い頃から「未知の世界」へ興味を持っていた野城さんが、夢を実現するためにMizLinxを起業するまでの経緯を、幼少期からさかのぼってお伺いしました。

宇宙飛行士を志した幼少期。海外生活で変化に強くなる

ーまずは簡単に自己紹介をお願いします。

MizLinxの代表をしている、野城菜帆と申します。今は水産業従事者の業務効率を改善するため、漁業や養殖業向けのデバイスを開発していますが、将来的には海底資源の探査を進めていきたいと思っています。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

ー野城さんが海底資源という「未知の世界」に興味を持ち、起業するに至った経緯について、幼少期からさかのぼって伺えればと思います。いつ頃から、未知の世界に興味を持ったのでしょうか。

幼稚園で海外へ転校するときに、お別れメッセージに「宇宙飛行士になりたい」と書いていたので、物心ついた頃から宇宙や知らない場所へ行ってみたいという欲望はあったのだと思います。

あとドラえもんがすごく好きで、秘密道具や冒険に興味津々でしたね。幼い頃は「こんなことができたらいいな」と、とにかく自分の頭で想像をしていました。

ー海外での生活はいかがでしたか?

インターナショナルスクールで、いろんな国の人たちとわけ隔てなく接したのは良い経験だったなと思います。海外生活をしたおかげで変化に対する耐性がついて、どんなものでも受け入れられる体質になりました。

ー幼い頃から海外生活をしていた野城さんのご両親は、どのような教育方針でしたか?

「好きなことは好きなようにやりなさい」という考えでした。環境のせいにしたり、女だから、若いからというだけで可能性を閉じたりすることは絶対にしないでほしいと言われていました。

ー挑戦しやすい環境が整っていたのですね。幼い頃に挑戦したことはありますか?

小中高時代はいわゆる特別な活動はせず、習い事をしたり部活をしたりしかしていなかったですね。ただやはり、小学生の頃に海外に転校したのは1つの挑戦だったと思います。

言語が話せずコミュニケーションを取れないのは苦しいことなんだという感覚を今でも覚えています。

ーつらい状況をどのようにして乗り越えたのでしょうか。

徐々に増えていった現地の友達や日本人の友達、両親などみんなに助けてもらって乗り越えることができました。

世界を旅した大学時代。興味の対象が “旅” から “事業” へと移る

ー高校卒業後はどのように過ごしていたのか教えてください。

「宇宙に関わる」という、幼少期からの夢を追い続け、航空宇宙工学で実績のある大学へ行きたかったのですが、不合格となり浪人の道を選びました。

同じように浪人した友人が多かったので楽しかったのですが、受験直前の1~2月は辛かったですね。ただ、周りの友人と励まし合って何とか乗り越えました。

ー野城さんの周りには、いつも支えてくれる人々がいますね。

最近、それが自分のスタイルだと感じています。自分の力だけでは何もできず、助けてもらうことでできることがほとんどなので、周りの人に恵まれているなと日々感じていますね。

ー大学進学後は専門的な分野を学んだのでしょうか。

そうですね。大学では機械工学という、ロボットなどのハードウェアを扱う工学を学んでいました。

ー大学の授業以外で、挑戦したことはありますか?

バックパッカーの旅、留学、長期インターンなどいろいろあるのですが、中でも自分に一番影響を与えたのは、バックパッカーによる世界旅行ですね。

自分の意志で自分の行きたいところへ行って、いろんな国の方々と触れ合う時間に喜びを感じていました。

ー現地の方とよく触れ合っていたのですね。

ゲストハウスに寝泊まりしていたので、そこで現地の方含め、いろんな国籍の方たちと話したり、屋台へ行ってコミュニケーションを取ったり、現地のガイドさんと話したりしていました。

ーもう一度旅に出たいという気持ちはありますか?

今でもありますが、夢中になる対象が事業に移りました。大学の4年間でやりたいことはやり切ったのでもう1つ大きなチャレンジをしてみようという気持ちが芽生え、情熱が今の事業へ移りましたね。

起業家として「海底探査」で活動を進めることを決意する

ー野城さんは理系学生だと思いますが、なぜ事業などのビジネスの世界に興味を持ったのでしょうか。

ビジネスの世界に興味を持ち始めたのは、大学時代に参加した長期インターンがきっかけです。そこで起業家や戦略コンサル志望の方々と知り合い、ビジネスの世界も面白そうだと考え始めました。

ただその頃は、「自分も何かできないかな」と漠然と思っていただけで、自分の中でまだ答えは見えていませんでした。そんなとき、大学4年生で産学連携講座に参加して、やりたいことが明確になりました。

産学連携講座で、「研究をきちんと社会実装したら、面白いビジネスになるんだ」と体感できたのです。もともと研究者やエンジニアになろうと思っていたのですが、起業家として技術を使って社会に実装していくことに面白さを感じ始めました。

ー幼少期から宇宙に興味を持っていた野城さんが、なぜ海洋資源という分野で活動を始めたのですか?

私が興味を持っていた「宇宙」は、月や惑星面の探査だったので、ビジネスにしていくには時間がかかると思ったからです。

ただ、事業家になりたいという夢はあったので、同じくらいワクワクして、且つビジネスになりそうな「海底探査」で活動を進めようと思いました。

ー活動を始めたのはいつ頃ですか?

大学4年で産学連携講座に参加して、修士1年のはじめは模索し続けて悩む時期が続いて、修士1年の終わり頃から徐々に活動メンバーが集まってきました。

ー悩みの時期は何を考えていたのでしょうか。

修士1年は就職活動の時期でもあるので、今後自分の力だけで本当にやっていけるのかどうか不安で、すぐに踏み切れずにいました。

やりたいことは昔から同じで、「人類が行きにくい場所を開拓する」という目線はずっと持っていたのですが、お金や技術、人のつながりがあるわけではなかったのでどうしようとずっと悩んでいましたね。

ー最終的に起業へと踏み込めたのはなぜですか?

応援してくれる方が増えたからです。悩みながらもいろんなプログラムに参加したりして行動する中で、応援してくれる方が増えて、背中を押してもらえたのが大きいですね。

人類がまだ達していない世界へ。仲間と共に歩み続ける

ー実際に活動を始めてみていかがですか?

私がやりたかったのは、やっぱり自分で事業を立ち上げることなんだと思いました。

起業すると、すべて自分の責任になるのはつらい部分でもありますが、自分の頭で考えて、好きなことを好きな人たちとやれるのは、何ものにも代えがたい喜びだと日々感じています。

ー野城さんは起業してみて、どんな方が起業に向いてると思うか教えてください。

意外とどんな方でもできると思います。今までは、リーダーシップや推進力がある、猪突猛進タイプじゃないと起業できないと思っていましたが、意外とそうでもなかったです。

例えば、自分自身は技術者で経営に興味がない方でも、ビジネス面を助けてくれるメンバーを集めれば、自分が作りたいものを会社で作り続けられます。

起業にはそれぞれのスタイルがあるので、「やりたい」という気持ちさえあれば、どんな性格の人でもできると思います。

ー起業に挑戦したい、理系の学生がいたらどんなアドバイスをしますか?

理系の方で、ものづくりに没頭したいのであればビジネス面をサポートしてくれる仲間がいた方がいいですし、技術のバックグラウンドを持って統率を取りたいのであれば手を動かせる仲間を見つけるのが重要です。

理系出身というのは関係なく、チャレンジしたいのであれば周りに流されず、自分の気持ちに素直になってほしいですね。

ー仲間を作って巻き込む力が必要なのですね。野城さんが起業家として活動する中で、大切にしている価値観があればお聞かせください。

自分の心に嘘をつかないことです。やりたいことから目を背けると苦しみを感じてしまうので、やりたいことを実現するために実力をつけなければいけないし、自分の心と向き合わなければと日々感じています。

ー今後、MizLinxでどのようなことを実現したいですか?

3年後には、きちんと利益を出して会社としての役割を果たすのが目標です。5年後は、自分のチャレンジしたいことである海底探査に取り組めていたらいいなと思います。

やっぱり私たちの技術を使って、人類がまだやったことのないことを実現できること、且つそれが社会の役に立つことに1番喜びを感じるので。

ー野城さんは、MizLinxをどんな会社にしていきたいですか?

挑戦を後押しする会社にしたいです。それぞれのメンバーが、自分のやりたいことを楽しくやり続けられる会社が、私の目指す会社像ですね。

ーMizLinxがどんどん大きな会社になっていくのが楽しみですね。野城さんが将来、海底探査に取り組めるのも願っています!本日はありがとうございました。

取材者:武海夢(Facebook
執筆者:Moriharu(Twitter
デザイン:安田遥(Twitter