「変化を恐れず、挑戦し続ける」面白法人カヤック じょうの行動力の秘訣

人に助けられながら叶えた世界一周の夢

ー具体的にどのように夢を叶えましたか?

最初はとにかくお金を貯めようと思いアルバイトを始めました。

朝はコンビニ、昼はコールセンター、夜は居酒屋で働きました。睡眠時間を2時間ほどで生活していましたが、アルバイトだけでは休学期間内に世界一周へ行ける渡航費は、貯まりません。

そんなときに、世界一周コンテストを通じて知り合った先輩からクラウドファンディングの仕組みを教えてもらいました。リターンに世界一周をして本を制作することを設定。本を前売りするといった仕組みです。そこから資金を調達するためにYouTubeや、イベントホールに人を招待して世界一周のプレゼンを試みました。時には、路上で人に話しかけてお金を集めることもありました。

ー世界一周では、どのような活動をされましたか?

「各国でホームステイをし、リアルな生活を体験する」を世界一周のテーマとして掲げ、7ヵ月で22ヵ国訪れました。

22ヵ国すべての国で、ホームステイ先の家族とイベントを企画。ダンスが人気なウガンダではよさこいダンス教室をしたり、フィンランドでは「あなたの名前を日本語で書きます」という日本語サイン会をしたり、家族のニーズに合わせて自分ができることは何でもやりました。

ー企画をしながらの旅だったんですね。特に印象に残っていることはありますか?

フィンランドで見学した、小学1年生の授業が印象的に残っています。「身の回りにあるもので、自分の夢を今すぐ叶えてみよう」という授業でした。

たとえばA君が車を運転したいという夢を叶えるためには、なぜ車に乗りたいのかを考えます。疾走感を味わいたいのであれば、先生のキャスターの椅子を使えばよいのではないか?

授業中は廊下が空いてるから道の代わりに使ってみたらよいのではないかなど、たくさんの意見を持ち寄ってみんなで実行していくのです。

日本では受けたことのない授業だったので、貴重な経験でした。

ー小学校の授業も受けられたのですね。世界一周のあと、日本に戻ってからはどのように過ごされましたか?

ずっと想い続けた夢が叶い、達成感と喪失感がありました。帰国直後は、お世話になった方への報告会や制作した本を販売するなど慌ただしく動いていましたが、ひと段落するとどこか気が抜けた状態に。しばらくしてから、就職活動を始めました。

就職活動では、私が企業を選ぶ方法ではなく、企業から選んでもらえる逆求人という方法を選択しました。

声をかけてくれたITの広告代理店、株式会社インタースペースでWebメディア関連の部署に就職し、企業やタレントへの取材、タイアップ企画、広告運用などをメインに活動。コンテストやクラウドファンディングの経験を仕事に活かして、失敗しながらも働くことにやりがいを感じました

やりたいことは一つに絞らなくてよい

ーその後はどのように、活動の幅を広げましたか?

とにかく興味あることをたくさん体験してみる体験至上主義のスタイルになりました。

例えば、海外で実施したホームステイ企画を日本でもやりたいと思い、みかん農家さん、備長炭職人さん、塩職人さんなど多種多様な家でホームステイをさせていただいたり、早起きできるように朝活コミュニティを作って運営してみたり。大小かかわらず、たくさん体験しました。最近では修行体験がしてみたくて、坊主頭で滝行や坐禅など2週間修行をしていました(笑)

このような経験からWebメディア以外のあらゆる領域で、企画を打ちたいという思いが芽生えます。そこで、ホームステイ企画で出会ったみかん農家さんの商品企画を作れることに。行動を起こすことで新たな仕事に繋がる経験をしました。

やりたいことを実行し続けた結果、活動の幅が広がったと感じています。

ー今後の目標はありますか?

「コーチング×プロデュース」で、個人や企業のビジョンを引き出し、社会との接点をプロデュースすることに挑戦したいです。

新しいものと昔のものをかけ合わせて、世間を驚かせるものを生み出し、今まで変革を行なっていない業界に挑戦したいと思います。現在挑戦している農業の商品開発のようなことをたくさん仕掛けたいですね。

会社のなかでは会社でしかできない予算をかけた大きなこと、多くの人に影響を与えられることに挑戦中です。現在は、誰でも漫画ネームや映像コンテを作れる才能を発掘するアプリ「World Maker」の開発と運用に携わっています。 さらに、新規事業の企画相談をカジュアルに受けるプラットフォームサービスの可能性も模索中です。

ー最後に29歳以下のキャリアに悩んでいる方へ一言お願いします。

やりたいことを無理やり一つに絞らず、熱心に取り組めるものをたくさん持ってほしいです。一つを貫いている人はカッコいいし、憧れると思うんですが、変化する生き方も刺激的で面白いと思ってます。

一つのことを突き詰めることが向いている人もいれば、いろんなことに挑戦することが向いている人もいるので、たくさんのことに興味があるのであれば、どんどん挑戦してください。体験の数がやりたいことの解像度を自然と上げてくれます。

挑戦することが恥ずかしい人も、行動するといつの間にか人の目は気にならなくなります。挑戦したことはバラバラに見えても、点と点が繋がりいつか線になる時がきます。キャリアに悩んでいる方は、いつでもDMください!壁打ちしましょう!

ーありがとうございました定塚さんの今後のご活躍を応援しております!定塚さんが携わった企画について詳しく知りたい方はSNSをチェックしてください。

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取材:山本佳奈(Twitter
執筆:みぞた(Twitter
デザイン:安田遥(Twitter