サッカーや地域の居場所づくりを通して変化し続けたい
ー明治大学の政治経済学部に進学されたそうですが、どのように進路決定を行いましたか?
元々はアメリカの大学にサッカー留学を考えていました。実際に大学からオファーもいただいたのですが、コロナの影響で留学が難しくて。日本の大学に進学することにしました。
高校では社会課題の意識を持って実際に取り組んだ自信があったので、自分のことを求めてくれる大学に行こうと決めました。AO入試でいくつかの大学を受験しましたが、明治大学とご縁があり今に至ります。
ー現在、どのような大学生活を過ごしていますか?
学業面では、異文化間コミュニケーションやアメリカ政治の教養演習を履修しています。教養演習ではディスカッションがメインで、一番楽しい授業ですね。日本人とアメリカ人のコミュニケーションスタイルの違いから、どのようにすれば上手にコミュニケーションをとれるのか話し合うことで、異文化理解だけではなく身近な人に対しても活きる学びができています。
また、学外では社会人チームでサッカーをしたり、古民家で学生の対話する場所をつくる学生団体Cominia(コミニア)で活動したりと充実しています。
ーCominiaを始めた理由や活動内容を教えてください。
高校生の頃に学内で対話する場所がないと感じていたため、学外でそういった場所をつくりたいと思ったのがきっかけです。内部で何かを変えるときに、別の場所で心理的安全性が担保できるものがないと行き詰まった経験をしていたので。
それに鎌倉で始めようと思ったのは、地元愛や自分の生き方を決めて体現する鎌倉の人たちに魅力を感じたのも大きいです。また、鎌倉には学生団体が多かったり、活動的な学生をサポートをする大人がたくさんいる街であることも理由の一つです。
古民家を選んだのは、古都鎌倉といわれるように素敵な古民家が多く、私自身も昔から好きだったからです。正直「古民家」と聞くと、改装されて可愛いイメージを持つかもしれません。でも実際は「空き家」問題にも取り組んでいます。
鎌倉でも築50年以上の空き家が増えているので、使われなくなった資源を私たち若い世代で新しく改修して繋いでいけたらと考えています。一番は地域の人たちと学生が交流できる場所をつくりたいですね。
ー素敵な取り組みですね。渡邉さんが今後目指していきたいビジョンをお伺いしたいです。
いくつかありますが、一つは海外でサッカーができる環境に行きたいです。生まれて初めて社会人女子チームでプレーしてみて、自分も彼女たちに負けないレベルになって海外に挑戦したい気持ちが芽生えてきました。
また、意見や考えを自分の言葉で伝える機会をさらに増やしていきたいです。これまではTwitterなどテキストでの発信が多かったのですが、目の前にいる人たちに自分の口から伝えていける人間になりたいです。
ーこれからも渡邉さんの活動を応援しています。最後に、U-29世代にアドバイスをお願いします。
変化することを恐れないでください。人と直接会わなくてもSNSですぐに繋がれて、コミュニケーションがとれる世の中です。いろんな人との出会いがきっかけで、私たちはどんどん変化することができます。
きっと変化していくと刺激的で充実感が得られる反面、これまでのコミュニティや環境と少しずつズレやギャップができるかもしれません。私たちの世代にはつきものだと思うので、変化すること自体を楽しめるマインドを持って毎日を過ごしてほしいです。
取材:八巻美穂(Twitter / note)
執筆:スナミアキナ(Twitter / note)
デザイン:高橋りえ(Twitter)