一歩踏み出す勇気が未来を切り開く。邉見裕美の大切にしていること

周囲の環境の変化から人生について考えるようになる

ー24歳の時に高校の同級生や友人の結婚、出産ラッシュで自分の将来について考えるようになったそうですね。具体的に伺ってもよろしいでしょうか。

いろんな人の「結婚しました」「出産しました」という投稿を見かける機会が増え、介護の職場で働いていた同期も家を建てたと報告してくれました。

まさに結婚・出産ブームと呼べる時期で、今までだと年に数回は会っていた友達とも会う機会が激減してしまいました。

自分が将来結婚したり、子どもができたりなんて当時は想像できませんでした。将来余裕を持って育児をのびのびとできたらよいなと考えた時に「 今の働き方で大丈夫なのだろうか」と不安が募ったことを覚えています。

そこから友達や知り合いと話す内容もがらりと変わり、ドラマや休日の話が現実的な話に変わりました。結婚や人生について考えるようになりましたね。

ーいろんな人の話を聞く中で、気づいたことはありましたか。

私自身の知識量が足りていないことに気がつきました。それ以降、わからないことは調べるようになり、会社員以外の働き方があることを知れたのはよかったなと感じています。

ーそこからベンチャー企業の広報を始めたとお伺いしました。どうしてベンチャーで仕事をやろうと思ったのでしょうか。

自分の働き方を変えなければならないと考えた時に、「収入を得る場所と、自分のやりたいことを分けることによって自分の余裕につながる」と経営者の方から話をしていただいたからです。

何かを始めたいとなったとき、自分の場合だとそれはカメラです。しかし今後やっていきたいと考えていても、毎月お客さんが来る見込みはありません。価格設定などもする必要があり、やることがいっぱいになってしまいます。

そこを分けることによって、事業で学んだことや経験したことを転用できれば資金も運用できるのではないかと感じたのです。

経営者の方にも、「理想や目標を持ち、それに合わせて働き方も含めてどういうものを選んでいくかが大事だよ」と言われました。それを念頭に置いて現在は動いています。

ー理想から逆算してやりたいことにチャレンジするといった形でしょうか。

そうですね、広報の仕事をはじめて、周りの環境と関わる人たちが一気に変わりました。やりたいことを叶えるためには、自己肯定感が関わってくるのではないかとも感じるようになりました。

新しいことだらけで大変なことが多いですが、自分と向き合う時間を大切にしたことで、選択肢が広がったと思っています。

オンラインでの出会いがかけがえのものにないものに

ーSNSで知り合った人と会って人生の転機が訪れたそうですね。

自分と向き合ったことで、自分自身が行動に制限をかけていることに気づきました。それからは周りに目を向けられるようになり、SNSで気になった人にコンタクトをとってみようと思ったのです。

つながったご縁から、長野県でモルックという競技のイベントを開催している方に会いに行きました。ほかにも東京でランチをしたり、バーテンダーの方に連絡をして会いに行ったりしたこともあります。

新しい経験ではありましたが、「来てくれてありがとう」と言われたときにうれしい気持ちになりました。自分が会いたい人や、行ってみたいと思った場所に向かって行動したことは、1つの成功体験だと思っています。

ーオンラインからの出会いが大きかったのですね。

自分に正直になったからこそ実現できたことだと思っています。実は今度、インスタグラムで知り合った福岡の友だちが福島へ会いに来てくれます(笑)。

ーご自身で開催されているオンラインイベントについても教えていただけますか。

2022年4月から毎月テーマを決めて夢を語り合ったり、カメラについて話したりしています。知らない人同士もつながれる機会を作りたかったのです。

ゼロからのスタートでしたが、少しずつ集客もできたことでいろいろな方とお話できるようになり、幅広いジャンルの方々とつながることができました。

自分の思いや気持ちに素直になって行動することでつながりが生まれたと思っています。オンラインでいろいろな繋がりを作れるとは思いもしませんでしたが、多くの人と出会えたことで新しい景色を見ることができました。

ー邉見さんの今後の展望を教えてください。

今まではマイナスな感情を抱くことも多かったのですが、発想次第で「どうしたらできないことができるようになるかな」と前向きに考えられるようになりました。

趣味であるカメラも「フリーでやったらいいじゃん」と話をしていただき、やりたい気持ちがどんどん高まっていきました。屋号の名前も「プラスフォト」と決め、撮影依頼をしてくれた人たちに1つでもプラスな思いになるようにと意気込んでいるところです。

これから個人事業にシフトしていきますが、大変なことが起きても心から楽しめるように行動していけたらなと思います。

ーありがとうございました!邉見さんの今後のご活躍を応援しております!

取材:丸山泰史
執筆:林宏紀(Twitter
編集:松村彪吾(Twitter
デザイン:高橋りえ(Twitter