ダンス、留学などに挑戦した大学生活
ー大学生活について伺いたいと思います。飯島さんはどのような大学生活を送られていましたか。
高校の卒業式の翌日に「大学生活でやりたいことリスト100」を作りました。自分が将来やりたいことがわからないのは、いろいろなことに挑戦していないからではないかと思ったんです。
静岡で1番美味しい海鮮丼を食べることや、アフリカ大陸に行くことなどを書き出しました。大学卒業時に「大学生活でやりたいことリスト100」のうち72個を達成しました。
ー72個のやりたいことを達成した中で、印象に残っているものや、やってよかったことはありますか。
1000人規模のイベントで踊ったり、司会をしたりしたことです。学生団体COCOAを立ち上げ、ゲストハウスを作ったり、キングコング西野亮廣さんや箕輪厚介さんの講演会を開いたりしたことも印象に残っています。他にも、街コンという男女約60名が参加する大規模な合コンイベントも開催しました。
ー旅行や何かを経験する以外にも、ご自身で企画やアイデアを練ってくることをしていたんですね。
そうですね。大学3年の夏休みまでジャズダンス部に所属していました。長期休みに入ると9時から17時まで1分刻みのスケジュールで練習し、毎日ズタボロになりながら高い目標に向かって作品を作っていました。
ジャズダンス部を引退してからは1年間休学し、アメリカ留学に行きます。アメリカ留学から帰国して「行動が連鎖していく集団(Community of Chain of Action)」をテーマにした学生団体・COCOAを立ち上げました。
卒業間近にはベトナムをバイクで縦断したり、卒業旅行でアフリカ大陸縦断をしたりして大学生活が終わりました。
ー大学でさまざまなことを経験して視野が広がったと思います。なにを考えて就活に臨み、就職先を決めたのか伺ってもいいですか。
僕が大学時代にいろいろなことをしようと決めたのは、将来独立したいと考えていたからです。さまざまなことに挑戦しましたが、これがやりたい!と思えるものに出会えなかったので就職することにしました。
就職活動をするときの軸は次の3つでした。1つめは裁量権があって色々なことを任せてもらえること、2つめは会社が右肩上がりで成長していること、3つめは向上心と好奇心がある人と働けることです。
これらの軸をもとにメガベンチャーの採用試験を受けていった結果、サイバーエージェントから内定をいただき入社しました。
サイバーエージェントに就職、コーチングに出会う
ーサイバーエージェントに入社してから訪れた成功体験とそこに至るまでのプロセスについて伺ってもいいですか。
営業をしたくてサイバーエージェントに入社しましたが、配属されたのはインターネット広告事業本部次世代ブランド戦略室YouTube局でした。仕事内容は、営業のみなさんが取ってきた広告予算に基づいたYouTube広告の運用です。
最初は運用者に求められるロジカルな分析力がなく悩みました。しかし広告運用をしていくうちにYouTube広告自体を好きになっていきました。
サイバーエージェントでは新卒から高いノルマを課していますが、新卒1年目の10月から翌年3月まで6ヶ月連続でノルマを達成することができました。
連続で目標を達成したことで、新卒と中途社員の中から一番の新人を表彰する「グッドスタート賞」をいただくことができ、とても嬉しかったです。逃げずにやり続けてよかったと思いました。
ー現在は独立されて、ご自身の会社を経営されていますよね。どのような経緯でコーチングに出会ったのですか。
サイバーエージェントに就職して2年目のときにコーチングに出会いました。大学の先輩からコーチングのセミナーがあると聞き、セミナーに行ったことがきっかけです。最初は「人の話を聞くだけでお金をもらう仕事がカウンセリング以外にあるのか」と思いました。
自分で調べてみると、AppleやMicrosoftなどの世界を牽引する一流企業の上層部は、1人につき1人プロコーチがついていることを知り、深くて面白い領域だと思ったのを覚えています。それから自分でコーチングの勉強を始めました。
ーコーチングを仕事にしていくにあたってどのようなことをしましたか。
セミナーを開催していた人の3ヵ月セミナーに申し込みをした後は、ある程度自分で本を読んだり、YouTubeを見たりして理解を深めていきました。
やりたいことが見つかったので、貯金もほぼない状態でサイバーを辞め、コーチング日本一周を考えていましたが、コロナで断念しました。代わりに身近な友達にコーチングを体験してもらっていましたが、それも途中で紹介が途絶えてしまって。
コーチング力を上げようと調べていく中で「認知科学コーチング」に出会います。認知科学コーチングは脳のマインドセットを意識したコーチング領域です。他のコーチがあまりできない分野をやってみたいと思い、自己投資し、今までの契約金の約4倍で契約をいただけるようになりました。
ー今までプロセスをたくさんお伺いした中で、好奇心に変わっていくのは飯島さんらしさですか。
人よりも好奇心は高いと思います。大学時代のテーマは「好奇心の爆発」でした(笑)。
ー好奇心が湧くものが見つけられないという方に向けてアドバイスはありますか。
やりたいことや好奇心が湧くものが少ないという悩みをよく聞きます。しかし本当はそうではなくて「やりたいことはたくさんあるけども、心のどこかで私はできないと蓋をしている」と考えています。
もし時間とお金が自由に使えて、何でもしてよいとなったら次々と浮かんでくると思います。
やりたいことには鮮度があるため、やりたいと思った瞬間が鮮度MAXです。InstagramのストーリーやTwitterのツイート、友達に話すなど人に伝えたり、書き出したりすることで少しずつ動き出すとよいと思います。
ー今後の展望についてお伺いできますか。
たくさんありますが、コーチングは一生続けていくと思います。ターゲットやジャンルは変わると思いますが、世の中の人たちの自己実現や、理想的な人生の生き方を一緒に伴走したいという強い想いがあるので、今後もやっていきたいと思っています。
会社としては、転職に困っている20代の若手が多いと感じているので、事業を成長させながら、教育やコミュニティ運営などの新たな事業を展開していきたいです。「灯火」を面白そうだと思っていただけた方がいたら、コラボレーションや業務委託なども含めてぜひお話ししてみたいと思っています。
ーありがとうございました!飯島さんの今後のご活躍を応援しております!
取材:山崎貴大(Twitter)
執筆:Kumi(Twitter)
編集:松村彪吾(Twitter)
デザイン:安田遥(Twitter)