挑戦する人が輝ける社会に。福本沙夜香の考える、なりたい自分の描き方とは

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第772回目となる今回は、株式会社アルファブル・福本 沙夜香(ふくもと・さやか)さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

メンズコスメの商品開発やPRなど、日々奮闘している福本さん。コンプレックスを克服し、なりたい自分になるために必要なことは何かお話しいただきました。

幼少期からファッションに触れ親しむ

ー自己紹介を簡単にお願いします。

株式会社アルファブルの福本沙夜香と申します。アルファブルではMULC(ムルク)というメンズコスメの商品開発を担当しています。

商品のテクスチャーや色を決めたり、容器や化粧箱のデザインに携わったり、オンラインショップで使用する画像の訴求表現の考案なども担当しています。

ー幅広く担当されているのですね。

そうですね、私自身が関わる部分が多く大変な時もありますが、そのぶんやりがいを感じています。

ー幼いころからコスメや美容に興味があったのでしょうか。

小学生のときから関心があり、姉や友達の影響を受けてファッション雑誌を読み始めました。。好奇心が強く、中学校に入ってからはメイクをして出かけたり、つけまつげを付けてプリクラを撮ったりと、美容に触れる機会が多かったです。

読者モデルや、SHIBUYA109の店員さんに憧れを持っており、服飾やメイクの方面に進むことを思い描いていました。

中学の途中から美容業界に進みたい気持ちが大きくなり、高校は外国語科に進学します。英語を使えたら卒業後も今後に活かせるのではないか、美容につながるのではないかと思ったことが理由です。

髪の毛を巻いて高校に行ったり、文化祭などのイベントでは友達の髪の毛を結んであげていました。劇をクラスで行ったときはメイクを友達にしてあげていましたね。

ー友達にいたら嬉しいタイプですね(笑)。進路に関しても服飾や美容に絞られたのでしょうか。

ヘアメイクやネイル、ファッションなど、トータルで人をプロデュースしたい気持ちが強く「幅広く学べる」ということを基準に専門学校を選びました。

一般的に美容専門学校というと美容師の国家資格を取るために学ぶところが多いですが、私が通っていた学校はヘアメイクやネイル、着付けや色彩等も学びながら美容師の国家試験に向けての勉強ができるところでした。

外国語を専攻できる姉妹校があったことも進学理由の1つです。それもあり、専門学校に進んでも英語は引き続き勉強していました。

専攻していた学科は他の学科に比べると学校にいる時間が長く、学業面は大変でした。メイク、ネイル、美容師国家試験対策の教材はすべて違い、同じ日に授業があるときは大荷物でした。

就職活動で初めてメンズブランドを知る

ーハードな生活が続いても、そこまでがんばれた要因は何だったのでしょうか。

シンプルですが、学ぶことが好きだったからです。学業はもちろん、当時行っていた居酒屋のアルバイトもやりがいを持って楽しんでいました。好きだからこそがんばれたのだと思います。

アルバイトは高校、専門学校と6年間居酒屋に勤めました。ホールを任されていたのですがマニュアルがなかったので、自分たちで作り上げていきました。

ーそうだったのですね。チェーン店ではなかったのでしょうか。

チェーン店ではなく、個人経営の小さなお店でした。お客様と話すことがとにかく楽しく、お客様が幸せだと自分たちも幸せになれることにそこで気付きました。

常連のお客様とのやりとりを楽しむなかで日々のお客様の記録をつけていき、お客様に関することや新メニューを社長に提案するなど充実した日々でした。

専門学校で学んだ知識をより活かしたいと思ったことや、アルバイトと同じように顧客を持ちたいという考えから、化粧品会社の美容部員になりたい気持ちが芽生えました。

ーそれだけ充実していると居酒屋への就職も考えたのではないでしょうか。

専門学校を卒業するときにアルバイトは辞めると決めていました。

当時SNSに投稿したものをスクリーンショットで保存しているのですが「仕事でもこんなふうに好きな仲間と好きなお客様に囲まれて退職するのが夢」と残しているんです。振り返ると、そんな思いを胸にアルバイトをしていたんだなと改めて感じましたね。

とても楽しくて、お客様との関わりもありがたかったのですが、次のステージに進んでも同じ思いで働けるように、という思いが強かったです。

ーそして就職に向かったのですね。最初からメンズコスメブランドを志望していたのでしょうか。

実は就職活動を始めた当初はメンズコスメを知らない状態でした。就職活動の途中でメンズブランドを知り、そこで男性向けの化粧品に女性向けのものとはまた違ったおもしろさを感じたのです。

男性向けの市場がこれから大きく伸びると思いましたし、好奇心が湧きました。いつの間にか、メンズコスメブランドを第1希望にして就活を行っていましたね。これだという直感で決めました。