プロジェクトマネージャー・劇団員 金子美咲が大切にする「型にはまらない」キャリア選択

今日より明日を良くするために。自分の価値観で挑戦を続ける

ー26歳で新しい挑戦をされたとのことですが、何を始めたのですか?

日本舞踊を始めました。始めたきっかけは、大学卒業後に所属した劇団のメンバーから、日本舞踊の先生を紹介されたことです。演劇の足しになればいいな、という思いで体験会に参加しました。

ー金子さんは「新しいことに挑戦すること」への行動力がとてもあると感じました。ご自身の中で新しいことを「やる」「やらない」を決める基準はありますか?

「今日より明日の方が、何か一つでも良くなっていたい」と思う気持ちがあります。そのため常に、自分の長所はどう伸ばすか、欠点はどう良くするかを考えています。例えば、日本舞踊を始めた時は、演劇をする際に自分の身振りが良くないと感じていました。さまざまな身振りを自然に演じるにはどうすればいいのか考えていたところ、所作を極められる日本舞踊に出会い、始めることに決めました。

ー演劇や日本舞踊の活動について、『RISU Japan』での業務に活きていることはありますか?

もともと人とのコミュニケーションが苦手だったのが、演劇や日本舞踊での活動を通じて克服されてきました。

また演劇では、限られたリソースの中でできることを、チーム一丸となって達成する場面が多くあります。『RISU Japan』の仕事においても、「今自分ができることは何だろう」と全体から判断できる力は活きています。

さらに日本舞踊では、「最初は分からなくても、続けていれば分かるようになる」という考え方を手に入れました。日本舞踊で所作を習う際に、初めは違いが分からないことでも何年か続けているうちに理解できた経験がありました。

文系卒からIT領域のプロジェクトマネジメントをしていますが、「分からなくても分かるようになる!」という気持ちで頑張ることができています。

ー27歳で、仕事に大きな変化があったと伺いました。何があったのか教えてください。

今まで部署がなく、教材開発やカスタマーサポートなど社内でいろいろな仕事を経験してきました。27歳の時にアプリを開発する担当になり、すごく自分にフィットした感覚がありました。

先ほどもお話した「今日より明日の方が、一つでも良くしていたい」という、「改善したい」感覚が自分にはあります。アプリの開発も「システムが少しでも良くなるにはどうすればいいだろう?」ということを考えて、組み立てる業務です。自分の価値観とマッチする業務で、とても楽しくて、自分自身に合っていると感じました。

ー文系卒ということでしたが、アプリの開発業務に不安はなかったですか?

何の知識もなかったので、どうとりかかればいいのか最初は分かりませんでした。

一方で、開発業務への憧れもあったので「憧れていた業務をできる機会なので、やってみたい!」と思い挑戦してみました。今では進行管理だけではなく、自分自身でも提案ができるまで理解が深まってきました。

相手の型ではなく、自分の腑に落ちる感覚を大切に!

ー幅広く活躍されている中で、大切にしている価値観はありますか?

他の人がやっていない・興味がないことでも、「自分の中で腑に落ちているか」という感覚に手を伸ばしていくことが大事だと感じています。

29年間生きてきて、人から指示された自分にマッチしていないことを続けるのは辛くなってくることが何度かありました。「周りがやっているから」という理由で、自分にマッチしていないことを続けるのは苦しいと思います。

続ける気力がないことや、やっていて苦しいことについて、「そもそも何でやっているのか?」を探っていくと「周りがやっているから何となく自分もやっている」など自分を型にはめていることが多いと気づきました。

周りの人にとって正しいことでも「自分にとって正しいのか」は常に考えています。

ーまずは自分を振り返ってみることが大切ですね!最後に同世代に向けて、メッセージをお願いします。

私は「若いうちからバリバリ進んできた」というより、大学時代から好きだった「今目の前にある好きなことを続けたい!」という思いで進んできました。

自分の好きなことを何年か続ける中で、自分がどうしていきたいのかが見えてきました。

もし今周りと一緒に動きながら焦っている人がいれば、全員が同じペースで動けないことは当然なので、「時間をかけてもいい」ということを伝えたいです!

ーありがとうございました!金子さんの今後のご活躍を応援しております!

取材:冨岡姫菜(Instagram / Facebook
執筆:長瀬ちか(Twitter
デザイン:高橋りえ(Twitter