逃げの人生を払拭するために起業を決意
ーもともと興味がないものに面白さを感じる瞬間はありましたか。
3500円の入場料を頂き、自分たちで友人を呼ぶのですが、お金をもらって感謝されることはとても気持ち良いことだと思いました。そこからやりがいを感じ、誰かに何かを提供することに魅力を感じました。
誰かのためになるものを僕が作る、社会のためになるものを作ると決意できたことも起業に至った要因の1つです。
ーそれまでビジネスはイメージできたのですか。
イベントの代表という立場にいましたが、大学3年までビジネスのことは想像できていませんでした。
今後のことも考えなくてはならない時期が訪れ、選択肢としては起業、就活、父の仕事を継ぐことの3つがありました。一番やりたいことは起業で、リスクや不安を考えると、父の仕事を継ぐか就職かの二択になります。それを父に相談しました。
「自分は電気工事の仕事をやりたくて継いだだけだから、お前もやりたいことを追求したほうが良い」と言われました。
ここで逃げたら、この先も逃げの人生が続いてしまうと思い、今までの逃げの人生を払拭するためにも、起業する覚悟を決めます。しかし、何をすべきか分からず、知り合いの社長たちに話を聞きに行くことにしました。
アイディアをどうしたら良いか聞くと「自分の身の回りの問題を解決できるサービスを作ったほうが良いよ」とアドバイスを頂きました。
そのため、身近な人間である父に「何か悩みはないか?」と聞くと「求人をかけてもなかなか来ない。スキルよりもやる気のある人材が欲しい」と言われたのです。
僕の周りには学生がたくさんいますし、僕ができることはこれかもしれないという考えになり、人材サービスをはじめました。
企業と学生をつなぐために
ー新卒の就職先に課題を感じておられるのですね。
目的が無い付け焼刃の就活をしている人たちが7割はいると感じており、目的のないつけ焼き刃の就活によるミスマッチが離職率を上げてしまっています。大学での目的意識を明確化し、優秀な学生を多く輩出したいです。
学生時代に目的意識を持ったうえでインターンに望んでもらい、スキルアップをして就職先を選んでほしいなと思います。学生と企業、どちらの視点からみても、それが双方のためになると考えています。
ー若い世代に、日高さんのコンセプトや、伝えたいことがあれば教えてください。
僕の人生のコンセプトに「かっこいい男」と「人と人で繋がる」の2つがあります。
「かっこいい男」に関しては、ださい生き方をしたくないという軸があります。ださいと思うことをやっている自分はつまらないですし、常にかっこいい生き方をしたいです。この軸が僕には合っていて、人生を豊かにしてくれています。
「人と人で繋がる」は、日本人特有の和の象徴であると思いますが、最近は薄れてきているのではないかと思います。本当に勢いのある会社は、社長の思いやビジョンに共感している従業員しかいません。
強い会社を作るときに、人と人の心がつながっていることは非常に大事です。そのために信頼できる人に僕はあり続け、人でつながっていきたいと思っています。
ー最後に日高さんのこれからの展望や、やっていきたいことを教えてください。
父の会社を救えるようなサービスを作りたいです。僕が作ったサービスを使ってもらい、満足してもらいたいです。
これからの構想としては、インターンの市場を変えたいと思っています。優秀な学生を増やし、それをもとにAIでの教育システムを作りたいです。
人材、教育業界を一変させ、優秀な学生を多く育てて、企業へ送り込む体制をつくる。最終的にこれができれば、人生は楽しくなると思います。
ーありがとうございました!日高さんの今後のご活躍を応援しております!
取材:あおきくみこ(Twitter / note)
執筆:林宏紀(Twitter)
編集者:松村彪吾(Twitter)
デザイン:安田遥(Twitter)