環境問題を改善させる!田中藍奈の活動を支える「人との繋がり」とは

フリーペーパー完成 ~さらに広がる人との繋がり~

ー完成品を見て、すぐに周りに配ったのでしょうか?

そうですね。完成した冊子を自転車に積んで知り合いの所にまわって、たくさん置いていただきました。第1号から置いていて私のことを覚えてくださっている方もいます。飛び入りでまわったので、今思うととても失礼だったと思います。

その後、もっとSDGsをうまく伝えたいと思っていたのと、協力してくださる方がいらっしゃったので、第2号を作ることにしました。

そのころにはSDGsは世間に認知されてきていたので、第2号、第3号では実際の具体的な取り組み例を紹介しました。

ー田中さんの取り組みに協力してくれたのは同年代の方でしょうか?

同年代の方もいれば、私の親世代の年齢の方もいます。

環境に負荷をかけない、リサイクルコーデのコーナーを作ったのですが、中学時代の友達に古着を着てモデルになってもらいました。第1号の表紙にも写真を載せましたし、撮影場所は中学校にしようと思い、連絡しました。

また、第1号を見てくださった、親の知人のグラフィックデザイナーの方が「ぜひ手伝いたい」と申し出てくださり、第2号からデザインを担当してくださっています。

ー第1号を発行したことで協力者が出てきて、さらに広がっていったのでしょうか?

そうですね。それまでは自分の手の届く範囲で配るものでした。しかし、第3号を発行すると、MUJI新宿から「フリーペーパーをうちに置かせてほしい」と問い合わせがあったのです。

私の活動の想いもお伝えしたいと思って、直接新宿まで伺いました。第4号から置いていただき、茅ヶ崎市の店舗にも繋いでくださって、そちらにも置いていただいています。

茅ヶ崎の店舗でフリーペーパーを読んだ小学校の先生が「授業で扱いたい」と連絡をくださることもありました!

今後の展望 ~活動も、持続可能に~

ー活動を通して大切にしている価値観はありますか?

環境問題について思うことはたくさんあります。例えば、プラスチックの問題がありますが、これまでプラスチックを作ってきた人はいるし、それを必要とする人もいます。

そのため、ただ「よくないからやめよう」というのではなく、問題に対していろいろな立場の人がいるから、「どうしていこうか」と一緒に考えていくスタンスを大切にしています。

白黒つけることで対立を生まないように、さまざまな意見を合わせて、どのように作っていくかを考えないといけません。

ー今後の展望を教えてください。

「BENIRINGO」に関しては、いつか仕事にしたいと思っています。これまでは想いだけで突き進んできて、活動がボランティアベースになっています。これからはそれを仕事にする仕組みを学びたいです。仕事という形にすることで活動を持続可能にしたいですが、どうしたら良いのかわからないので、ご意見募集中です!

活動範囲は、メインは茅ヶ崎市ですが、情報発信はほかの場所でも行うことで、多くの人に環境問題を知っていただけると思います。今はフリーペーパーを届けるだけですが、新たな事業をするかもしれません。情報発信を通してより多くの人と繋がりたいです。

私自身としては、周りが自立への道を決めていく中で、私は好きなことしかやっていなくて、本当にこれでいいのかなと思いました。しかし、私は「自分はいつ死ぬかわからないから、今したいことを絶対にしたい」です。

そのため、自分の好きなことができているのがとてもありがたいです。

ー活動に関して、周りと比較したり、周りから受けたりする影響はありますか?

影響も受けますし、比較もします。

私には専門家のような知識はありません。しかし、問題を少しでも改善したいと思って情報発信をしています。みんなで考えて、みんなでアクションしていきたいです。

気候危機に対して、再生可能エネルギーを普及させる活動をしたり、火力発電所の前でスタンディングをしたりする人もいます。それに比べれば私は小さなものです。

しかし、小さな発信でも、私の情報や想いを届けることができた人とは、一緒にその問題をどうすれば良いのかポジティブに考えていきたいです。

ーありがとうございます。最後に、若い世代へのアドバイスをお願いします。

「これならがんばれる!」と思えるものを身近なところから見つけてください。

やりたいことが実現しそうにないときは、とにかく口に出してみて、周りの人に言ってみると、誰かがキャッチしてくれます。誰かと繋がって、話を聞いて、見学させていただくと自分で感じることがあるはずです。

興味のある場所に訪れるのも良いですが、無いところに行っても新たな出会いがあるかもしれません。

ーありがとうございました!田中さんの今後のご活躍を応援しております!

今回のゲスト・田中さんの詳細はこちら(BENIRINGO PlantPitty 幸町こども食堂 アップサイクル大学

取材:黒澤朝海(Twitter
執筆:松野哲哉(Twitter
編集:本庄遥(Twitter
デザイン:高橋りえ(Twitter