クライアントに貢献したい。今村優希が思う“自分らしさ”とは

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第700回目となる今回は、コーチング×組織開発コンサルタント・今村 優希(いまむら・ゆうき)さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

新卒1年目でコーチングスクールに入学し、現在は組織開発コンサルタントをはじめとしたさまざまな活動をおこなう今村優希さん。今までの経験を通じて、自分らしさや強みを知ることの大切さを話してもらいました。

組織開発コンサルタントとして活躍する日々

ーまずは簡単に自己紹介をお願いいたします。

今村優希と申します。今は9名ぐらいの規模のスタートアップで組織開発コンサルタントとして勤めていて、いろいろなことを並行しています。

営業活動ではマーケティングツールを使ったり、テレアポのリストがあったりするわけではなく、1から開拓していきました。交流会に行って仲良くなって商談を進めたり、TwitterやFacebookなどの各種SNSを活用したりして面談します。

ー具体的にどのようなお仕事をされているのですか。

六足のわらじで仕事をしています。上場企業の採用担当、スタートアップの営業マネージャー、大手企業のデジタルトランスフォーメーションのプロジェクトメンバーに携わっています。

その他にも、長期インターン内の統括・マネジメントやキャリア相談などをしています。新規開拓や営業、提案を全部やりますし、自分が商品としてやってきました。やりがいは非常に大きく、自分が貢献できていることをフィードバックとしてもらえるので楽しいです。

ー現職で働くなかで何か変化した部分はありましたか。

人との関わり方が変わったと思います。大学時代は、人脈も深く狭く一匹狼でした。社会人になっていろいろな方と話すなかで、人と話すことのマインドブロックが外れました。

目の前の人にどのような価値貢献ができるのか、困っていることを解決できるのか、を見れるようになったのは変わった点だと考えます。

新たなチャレンジのため、コーチングスクールへ

ー学生時代はどのような生活を送っていました?

高校では強豪のサッカー部に入部しました。県外から来る人も多かったですし、プロやJリーグの下部組織の方もいっぱいいました。

考え方やプレーも含め全部基準が高く、刺激を受ける日々です。指定校推薦で大学に進学しようと決めていたので、部活と勉強の両方を頑張りました。

大学では、往復4時間かけて通学しながらサッカーサークルやバイトをしていました。小学校からやってきたサッカーを部活としてやるのは一旦高校で幕を閉じようと思ったのです。

ー大学卒業後、1社目はどのような会社に入社したのでしょうか。

人事制度や研修を扱う組織人事のコンサルティング会社に入社して、1年6ヵ月、SaaSの営業をしていました。元々、人と話したり問題解決したりするのが好きだったので、就職活動では人材系を見ていたのです。

人事制度を作ったり研修で人の能力開発をしたりして、間接的に人への影響を与えられると思い、入社を決意しました。

最初は制度系をやりたいと思っていましたが、2週間部署の体験をしたとき、自分は営業でお客さんと接点を持って話すのが好きだと気づいたのです。そのため、一番営業機会が多いSaaSの営業を希望しました。

ーコーチングスクールにはどういった経緯で入学したのですか。

新卒1年目の会社では仕事が面白くなく、「残業をしないでどれだけ早く帰れるか」を考えていました。何かチャレンジしたい、ステップアップしたいと思ったときに、コーチングを知り1年目の12月に入学したのです。

自己適用フェーズとセッションフェーズがあり、まず6ヵ月間は自分に適応させるフェーズで、認知科学の仕組みの観点からコーチングを学びます。6ヵ月間自己適応に使い、残りの期間で対話のセッションをして合格したら卒業です。

ーコーチングスクールに入学して、何か変化はありましたか。

ひとつは、相手や周りにどのようなサポートができるかと考えるようになりました。もうひとつは、仕事の考え方が大きく変わったなと思っています。

オンラインスクールで「会社があるのは、社会の困りごとや問題ごとを解決するために存在している。成長は結果でしかないから、自分がどのような世界を目指して、どのような価値貢献をしたいのかが大事」といわれました。

周りの人を助けられるだけの力を手に入れたいからこそ、成長が必要といった観点だったのです。仕事はお金稼ぎではなく、自分のリスクを取ってでも人の役に立つのが仕事だと教えられました。

起業家の方は、問題解決に自分のお金を資本金として投資したり、資金調達したりします。人のためにリスクを取るのが仕事なので、お金を稼ぎたいのは仕事じゃないといわれて「なるほど」と思いました。

同時に、自分は今まで仕事をしてなかったことに気づいたのです。自分のなかでは「どれだけ少ない時間で稼げるか」といった思考だったので、俺の仕事はなんだろうと考えさせられました。

僕が通っていたコーチングスクールでは、自分の成長が人生の目的にはならないと教えられていました。成長するのが目的ではなく、「成長した先に何をしたいのか」を問われました。

人のためにおこなうことが、結果的に自分を成長させるといった考えを受け入れ、自分はその価値観を採用しています。