EXIDEA・取締役副社長 瀬田淳平の自分の可能性を広げる人生の歩み方

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第553回目となる今回は、株式会社EXIDEA・取締役副社長 WEBメディア事業部COOの瀬田 淳平(せと・じゅんぺい)さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

幼少期から学生の間は、自分の人生に自信が持てず過ごしてきた瀬田さん。どのようにして自分の可能性を広げられてきたのか、これまでの半生を振り返りお話いただきました。

メディア事業で世の中のインターネットの信頼度の向上を目指す

ー簡単に自己紹介をお願いします。

瀬田淳平と申します。2017年に立教大学観光学部を卒業後、株式会社EXIDEAに新卒で入社しました。

大学生時代にインターン生入社し、学生時代にモバイルWiFiの総合比較メディア「WiMAX比較.com」を立ち上げ、億単位の事業を構築。業界トップクラスのメディアに成長させました。その後、新卒入社後はWebメディアの運営を主軸に、SEO以外にもLPO、広告運用など多岐にわたる業務を行い、コンテンツによる事業グロースに従事してきました。新卒3年目の2019年からは執行役員に就任し、経営サイドにも携わっております。よろしくお願いいたします。

ー瀬田さんが管掌されているメディアのコンセプトを詳しく教えてください。

まず、昨年立ち上げたのが総合比較メディア「HonNe」です。ユーザーや企業の本音を届けるために運用しています。「HonNe」立ち上げの背景には、インターネットの信頼性を向上したいという思いがあります。

メディアの信頼度調査では、現在インターネットの信頼度は3割を切っている状態です。メディアを通じた正確な情報提供が、世の中のインターネットに対する意識を変えると考えています。

他にはサステナブルやエシカル関連のメディア「Ethical Choice」や「So-gúd」というニューノーマルをテーマにしたメディアの立ち上げにも携わりました。

才能の違いやイップスで、努力が報われない辛い時期を過ごす

ー瀬田さんのこれまでの人生を振り返りながらお話を伺います。まず、幼少期に夢中で取り組んでいたことはありますか?

野球です。小学1年生から高校まで、約12年間続けていました。始めたきっかけはあまり覚えていませんね。野球好きな家族、野球を始めた友人の影響を受けたのだと思います。

所属していたチームはメンバーも少なかったので、小学2年生から試合に出場させてもらいました。

ー約12年間も野球をされた継続力がすごいですね!何がモチベーションにつながっていたのでしょうか?

試合に出場すると親や祖母が喜んでくれたので、その姿を見たかったのかなと思います。

運動神経はまあまあ良い方で、できることが増える嬉しさもモチベーションにつながったのかなとも感じます。もしかしたら、野球でなくてもよかったかもしれませんね。

ー野球を続けるうちに、葛藤も感じるようになったそうですね。

中学生になって「可能性ってなんだろう?」と思いはじめました。同じエリアに現在プロ野球で大活躍している選手がいて、当時から圧倒的な才能の違いを見せつけられたんです。

自分がそのレベルで戦える可能性って無いよなあと。

ーさらに、17歳の時には挫折経験もあったと伺いました。

「イップス」という精神的ストレスからくる運動障害になりました。思い通りのプレーができなくなり、ボールの投げ方すらもわからなくなったんです。

努力をしても前に進まない時期でした。振り返るといい経験だったと思いますが、当時はすごく辛かったです。

ーその辛い時期をどのように乗り越えたのですか?

全く期待されてないと思う反面、絶対にやめないでやろうと考えていました。ある時、人数合わせでたまたま外野に入って、遠距離からはボールを投げられることに気づいたんです。

すると上手くいかない状態から少しずつ脱却しはじめ、試合にも出させてもらえるようになりました。

ー高校卒業後、進学する大学はどのように決められたのですか?

グローバルな視点ですかね。母が学生時代にアメリカの大学に留学したり、英語を使って仕事をしたりしていたのもきっかけになりました。英語は多くの国で使われている言語ですし、グローバルに生きたいという願望を漠然と抱いていたのかもしれません。

自分が考えるグローバルな視点に一番近そうだと思い、立教大学観光学部に進学しました。

カンボジアでのボランティアが、視野を広げるきっかけに

ー大学時代にカンボジアへボランティアに行かれたそうですね。ボランティアをしようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?

きっかけは、青年海外協力隊の方の記事ですね。「東南アジアの野球は高校生レベル、下手したら中学生レベル」と書いてあり衝撃を受けました。

人間の能力はそこまで変わらないはずなのに、環境と与えられた情報で大きな違いが生まれてしまうのかと感じたからです。

ー野球をやっていた時に感じていたことも、ボランティアに行くきっかけにつながっていると伺いました。

家に使ってない野球道具がたくさん余っていてもったいないと思ってました。どうせなら使ってもらえる人に渡したいと感じたんです。そこで浮かんだ手段が寄付でした。

さらに小中学校の知り合いからも野球道具を集めたら、結構な量になったんです。これくらいあるなら、自分で海外へ持って行きたいなと思いました。

アンコール遺跡へ行ってみたかったことや、アジアの中でも貧しい国であることから、漠然とカンボジアに行きたいと考えていました。それならば、行こう!と決めて行動に移しました。

ーカンボジアで行った取り組みを教えてください。

野球のルールを子どもたちに教えたりしました。カンボジアの子どもたちはキャッチボールを知らず、「キャッチボールしよう」と言っても全然伝わりませんでした。

他には日本人の方のフリースクールで、日本語や英語の授業のサポートもさせていただきました。

ーカンボジアで過ごす中で、印象的な出来事はありますか?

首都・プノンペンにいたのですが、車で15分ぐらい進むとゴミ山があるんです。ゴミ山には人が住んでいて、そこでフリースクールの子どもたちが青空教室を開いている様子を見て驚きました。

ゴミ山に住んでいる子達は、1週間に1回ぐらいしかホースで水浴びができません。一緒にボランティアに行った友人が思わず泣いてしまうくらいの衝撃を受けました。

ーたくさんの驚きがあったのですね。カンボジアで新たに得た視点や発見はありますか?

ありますね。日本にいると情報量が多く、小さなことに目が行きがちでした。カンボジアに行って、自分の考えだけにとらわれず視野を広げる大切さを知りました。

「世界を変える」。本気を感じ、心が震えたEXIDEAとの出会い

 

ー現在、入社されているEXIDEAを知ったきっかけを教えてください。

グローバルWebマーケティングの会社で働きたいと考えていました。ノウハウがある方から直接学びたいとも思っていて、求人サイトで偶然出会ったのがEXIDEAです。

ーどうしてWebマーケティングに関心を持ったのでしょうか?

カンボジアでゲストハウスに宿泊してから、日本にゲストハウス文化を広めたいと思うようになりました。

当時日本ではゲストハウスがあまり浸透しておらず、海外の方を集客する仕組みが必要だと気付きました。マーケティングの知識を学びたいと思うようになったのはそこからです。

ー多くの会社の中で、EXIDEAのどのようなところに惹かれたのでしょうか?

EXIDEAは「グロースハック」をキーワードに発信していて、その言葉がピンときました。なによりも代表の小川に圧倒されて今に至ります。

ー小川さんのどのようなところに影響を受けたのでしょうか?

若造の私をひとりの人間として、どんと構えて受け止めてくれた懐の深さです。「世界を変える」本気度にエネルギーが乗っていると感じていて、すごく心が震えたんです。

メディア事業で利益を上げてリーダーへ。本当のリーダーの役割を知る

ーEXIDEAにインターン入社後は、どんな役割や事業を担当されていたのですか?

当時、インターネット回線の総合比較メディアの担当者が不在で、受け持つことになりました。

インターンでは仕事の向き合い方をはじめ、先輩や経営陣から多くのことを教えてもらいました。そのおかげで、自らの手でメディアを伸ばす体験ができたのです。

月50万の売り上げを1000万に伸ばしたり、後輩と立ち上げた新規メディアも売り上げが1000万になったりと実績を出せました。インターン時に、トータルで約1億円を売り上げるメディアづくりをさせてもらった経験は貴重でしたね。

ーインターンの時から多くの実績を出されていますね!これほどまでメディア事業に没頭できた理由はありますか?

大きな理由は2つあります。まず、やると決めたら成果を生むまで続けると決意していたからです。あとは、ビジネスは才能よりも経験や努力で補えると思ったことも影響しています。

野球をしていた時は、他の選手とのスキルの差やイップスなど努力だけで乗り越えられない壁にたくさん当たりました。ですが、ビジネスの世界は経験や努力でカバーできる領域がスポーツより広いと感じたんです。

悩むより行動をしていくと、次々にメディアの実績ができました。やればやるほど成果が出ることに面白さを感じて、どんどんのめり込んでいったのだと思います。

ー成果が認められてリーダーも務めるようになったと伺いました。この時に、リーダーとしての役割を考えるようになったそうですね。

新卒3ヶ月目ぐらいから、メンバーをまとめる立場を担うようになりました。ですが、未だにネタとして「職場を破壊するクラッシャー」と言われるくらい上手くいかなかったんです。

他の社員から「社内の様子がおかしい」と不穏な連絡が代表の小川に入ったそうです。小川は海外に行っていたのに、本来の予定を変更して帰国させてしまいました。

ーその後、どうなったのかが気になります。

小川にカフェに呼ばれて、「リーダーとして大切なことは何だと思うか?」と聞かれました。私は「教える能力」「働きやすい環境づくり」と色々答えたのですが、全然当たりませんでした。

ひと通り答えた後に「大切なことは愛情を注ぐこと」と言われました。

成果を上げていたものの、自分の言動は他のメンバーへ思いやりが欠けていたと初めて気付きました。この時に、リーダーとしての役割を学びました。

ー新卒3年目に、経営サイドに携わるようになるまでの経緯を教えてください。

新卒入社時から「会社で誰もやってないことに自分がチャレンジしよう」と決め、自分が役員だと思って仕事をしていました。そのおかげか、1年目では大きな売り上げの成果を出すことができました。その一方でマネジメントの未熟さで職場に迷惑をかけました。

2年目では新規事業の立ち上げを任されました。しかし、新規事業で利益を全く上げられず、再び会社に迷惑をかけてしまったのです。最後の3ヶ月で、何とか、収益を伸ばして、累計でも黒字化させることができました。

その後、3年目に執行役員として経営サイドに入れていただくことになりました。経営サイドの視点はなってみないとわからないことが多く、自分をさらに成長させる場所だと感じましたね。

ー今後の瀬田さんの展望を教えてください!

「全う」という言葉が好きで、いただいた命を有益なことに使い果たしていきたいです。社会や世界、地球がよりよくなるために、小さいシリコンバレーのような場所を作り、ゲームチェンジャーを生み出す事業を行なっていきたいと思います。

その先駆けとして、現在手がけているWebメディア事業とテクノロジーを絡めて、情報の信頼性を担保する仕組みづくりをしたいと考えています。

Webメディアの信頼性を高めたい方やユーザーに役立つコンテンツを届けたい方とともに事業を盛り上げていきたいですね。

ー本日はありがとうございました!瀬田さんの今後のご活躍を応援しています!

 

取材:山崎貴大(Twitter
執筆:naoko(Twitter / note
編集:杉山大樹(Facebook / note
デザイン:高橋りえ(Twitter