コミュニティを育て、愛でる坂村聖佳が語る!コミュニティの醍醐味とは

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第316回はWeWorkでコミュニティマネジメントのお仕事をされている坂村聖佳さんです!一人一人にとって一番の人生を歩み始めるきっかけとなる多様な出会いと気づきを生み出すコミュニティを育むことがライフワークだという坂村さんに現在に至るまでのお話をお伺いしました。

人見知りだった少女が人に好かれようと努力した転機

ーまずは現在のお仕事について簡単に教えてください!

フレキシブルオフィスをグローバル展開するWeWorkでコミュニティマネジメントの仕事をしています。主な仕事は入居されているメンバー様のサポート、入居メンバー同士のコラボレーションを促進するイベントの企画や直接入居メンバー様を繋げる活動をしています。

ー現在のお仕事に至るまでの経緯を過去を振り返ってお伺いできればと思います。どのような幼少期を過ごされましたか。

日本人の父、韓国人の母のもとに生まれました。幼少期のことで覚えているのは、とにかく人見知りでほとんど友達もいなかったことですね。クラスの前などで発言するのも苦手だったので、先生に何か聞かれるたびに数少ない友達に代弁してもらったりしていました。

ー今されているお仕事からはちょっと考えられないですね…!そこから何か変わる転機となったことがあったのでしょうか。

9歳の時に両親が別居したことは1つの転機になっているかと思います。両親が不仲であることはそれ以前から感じていたのですが、母に別居を考えていることを話された時はなんとかならないかと説得してみたりしました。片親環境への不安や、当時飼っていた犬と離れ離れになるのが寂しかったこともあり、説得にまわったものの効果はなく、私は母と一緒に新しい家に移ることとなりました。

それ以降、母が精神的に辛そうだったこともあり、学校のことなどを相談するのが難しい状況になりました。また昼ドラを見ていた影響もあり、いつ母親に捨てられても大丈夫なように一人でも生きていく方法を考えるようになったんです(笑)その結果、いざという時に誰かに助けてもらえるようにとにかく人に好かれようと思うようになり、人気者になる努力を始めました。

ー人気者になる努力…!具体的にどのようなことをされていたのですか。

ネットで面白い話などネタを仕入れて、クラスの友達にお昼の時間などに話したりしていました(笑)

 

人間関係の構築に苦戦、受験勉強に注力した中高生活

ー人気者になる努力は中学でも続けられていたのですか。

中学からは中高一貫の女子校に進学し、環境が大きく変わったので人気者になる努力はしなくなりました。私が行っていた中高は突飛なことをするのが称賛されない環境だったのですが、私はハーフだったことも関係していたのか変に目立ってしまったり、反感を買ってしまうことが多く馴染むのに少し苦労しました。そんなこともあり、「どうしたら人気者になれるか」ではなく「どうしたら非難の的にならないか」に重視して、面白いキャラを確立するようになりました。

ー環境に合わせて立ち位置を変えるということを中学時代からされていたんですね。

中高生活で人間関係を築く難しさはすごく感じました。中学3年の時は学年の中でもどちらかというとキャピキャピしているグループにいたのですが、当時付き合っていた彼氏と別れた途端、グループの子たちが仲良くしてくれなくなったりしたこともありました。女子校だったので彼氏が欲しければ近くの男子校の文化祭などに行って見つけたりするのですが、男子校の彼氏がいる私と仲良くしておけば何かメリットがあるかもときっとみんな思っていたからこそ仲良くしてくれていたんですよね。好かれるために頑張っても、ちょっとしたことで友達がいなくなるんだなということをすごく実感した出来事でした。

またこの出来事は、お互い尊敬できる部分があり、お互いがリスペクトを持てている状態こそが理想の人間関係だと気づくきっかけにもなりました。自分が一緒にいたいと思う人と一緒にいられるように自分自身もアップデートし続けようとこの時、思ったんです。

ー中学生にして大きな気づきですね…その後の中高生活はいかがでしたか。

中学3年の春から大学の志望校を決めて、目標に向けて勉強し続ける日々が始まりました。自分から離れていった友人たちを見返したいという気持ちも少しあったのかと思います。実際に成績が上がっていくにつれて、注目を集めるようになり、また人が少しずつ集まってきている実感はありました。

また、中高ではオーケストラ部に所属していたのですが、最後には副部長も務めさせていただきました。

ー早い段階から受験勉強に取り組んでいたようですが、どのような目標を設定されていたのでしょうか。

当時は建築学科を目指していました。父が不動産業で働いており、小さい頃から家の話を聞くことが多かったので建築に興味があったことと、母が安定志向で手に職をつけてほしいと思っていたからです。高校生なりに考えて、エンジニアやお医者さんを目指すのはハードルが高いと感じていたので建築家を目指してみることにしました。

ー受験はうまくいきましたか。

それが受験前に燃え尽き症候群状態になってしまい、建築学科を受験するまでにも至りませんでした。ちょうど受験勉強が本格化してきた頃に、成績が伸び悩んでいたことや自分にとって不利な方へと志望校の入試制度が変更となり、急に実現不可能な目標に感じたことが原因です。

一番勉強しなければならない時期に全然勉強をせず、途中で勉強を投げ出したまま受験を迎えたことは今でも後悔しています。

 

インターンで、どうすればイキイキと働き続けることができるかを考えた

ーそんな受験生活を経て、迎えた大学生活はいかがでしたか。

受験勉強を途中放棄して入学した大学だったのでやはり大学生活をあまり楽しむことはできていませんでした。ですが、このままではダメだと思い、大学2年の夏にWantedlyで見つけたFactelier(ファクトリエ)でインターンを始めたことは自分にとって良い転機となったと思います。地方創生や街づくりに興味があり、地場産業がしっかりと利益を継続して得ていくことが地方創生に繋がると思っていたので、日本の素晴らしい技術を持った職人さんが作った良い商品をECで販売し持続可能な仕組みを作ろうとしているファクトリエにジョインを決めました。

ーインターンではどのような業務を担当され、どのような学びや気づきがあったか教えていただけますか。

商品の発送などといった事務作業から始まり、店頭に立って商品を販売や新商品のテレアポ営業、そして採用業務まで様々な業務を経験させてもらいました。ジョインした時はまだ創業したばかりの小さな会社でしたが、徐々に拡大期に入ったことで採用に関するお問い合わせが増えたので、会社説明会を企画・開催したり、インターン生のマネジメントなど3年間のインターン生活で得た学び気づきは大きかったです。

特に印象に残っているのは採用業務を通しての発見です。いろんな人の面接をさせていただいたのですが、楽しくなさそうな大人の方がたくさんいらっしゃったことが何よりの衝撃でした。年を重ねていけばいくほどキャリアの幅が狭まっている人が多いことに驚いたと共に、自分自身もそうなる可能性があるのだと思いましたね。どうすれば年を重ねてもイキイキと働き続けることができるのだろうと考えさせられました。

ーインターン経験が、卒業後の進路にも影響しそうですね。

そうですね。いろいろ考えた結果、日本の就職活動は自分には合っていないと判断し、就活はせず、代わりに世界一周に出かけることに決めました。海外の人たちはどうやって就職活動をしているのか、どのように職を決めているのかを参考にしようと思ったんです。

結果的には予想と異なる発見がありました。国によって就職の決め方が異なると予想していたのですが、国はあまり関係なく、都市部にいるか、地方にいるかが大きく左右していることが分かりました。

コロンビアで出会った男の子が、手に職をつけるのが一番安定だからといってエンジニアになろうとしていると話してくれた時は日本と同じような考えがコロンビアにもあることにびっくりしましたね。キャリアの選び方は意外とどこの国でも大きく変わらず、普通だなという印象を受けた世界一周でした。

 

コミュニティを育て愛でて、みんなを幸せにしたい

ー坂村さん自身はどのような就職を選ばれたのですか。

地方創生に貢献したいと大学入学以降思っていたのですが、世界一周によってもっとジャンルを問わず世の中の人の役に立ちたいと思うようになりました。そしてどうすれば効率よくたくさんの人の人生に関わることができるか考える中で、いろんな属性の人たちから選択肢を提示してもらった上で自分の人生を選べるコミュニティに関わりたいと思ったんです。

世界一周で出会った人たちを見て、思考や価値観は親や長い時間一緒に過ごしてきた人たちから影響を最も受けることを実感しましたが、それではその人の可能性が狭まってしまう。親からではなくたくさんの人たちから学びを得られる環境があれば、よりその人たちにベストな選択肢と出会うことができると思いました。

そんなコミュニティを探していたら出会ったのが当時まだ日本に上陸して間もないWeWorkだったんです。

ーそしてWeWorkへの就職を決められたんですね。コミュニティチームとして働く中で意識していることなどがあれば教えていただけますか。

コミュニティを運営している側は裏方だ、ということです。主役はWeWorkにジョインしてくださっている方達なので私の仕事はコミュニティを育てるところまでをしっかりと務め、その後はただひたすらコミュニティに愛情を注ぐことが役割だと思っています。

WeWorkというコミュニティには様々な属性、様々な価値観をお持ちの方がいらっしゃいます。時には、自分とは異なる考えや価値観をお持ちの方にも出会いますが、それこそがコミュニティの醍醐味だと考えています。

同時に、コミュニティのバランスを保つことも運営側の立場だからこそ意識しています。様々な属性の人たちが集まってこそのコミュニティなので、メンバーのバランスを調整するのも私の仕事です。その過程はまるで植物に肥料を与える感覚のようだなと思ったりもしています。植物を愛でるように、日々WeWorkのコミュニティを愛でています!

ー素敵ですね。最後に今後の目標などがあればぜひ教えてください。

ざっくりですが、人に愛情を注いでみんなを幸せにしたいと思っています。その愛情の注ぎ方についてはまだいろいろ考え中です。

また、健康な心と身体がないと人はなにもできないなと感じることが多いので、周囲の大切な人の心と身体の健康に関わることを何かできればと思っています。これもまたどんな形かはまだ分かりませんが、安全な食を安定して提供できる方法を考えながら、まずは料理の勉強に取り組んでいきたいです!

ー本日はありがとうございました!今後の坂村さんのご活躍を楽しみにしています。

取材者:大庭 周(Facebook/note/Twitter
執筆者:松本佳恋(ブログ/Twitter
デザイン:五十嵐有沙(Twitter