横澤拓海がバスケ生活から学んだ、置かれた環境で結果を出すために意識している2つのポイント

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第313回目はウォンテッドリー株式会社で働かれている横澤拓海さんです。新卒で大手メーカー、コクヨ株式会社に入社したものの2年半でウォンテッドリー株式会社に転職することを選んだ横澤さん。新しい環境で愚直に努力し成功経験を積んできた横澤さんに働く上で意識していることや成功体験を作るにあたって取り組んでいることなどを教えていただきました!

バスケ漬けの日々は小学4年生から

ーまずは簡単に自己紹介をお願いします。

現在ウォンテッドリー株式会社というHRベンチャー企業でカスタマーサクセス・セールス担当として働いています、横澤拓海と申します。ウォンテッドリー株式会社に入社する前はキャンパスノートで有名なコクヨ株式会社で2年半、オフィス家具の営業をしていました。

現在は、本業と同時に副業として新規事業のお手伝いや採用コンサルティング、学生時代のバスケ経験を生かしてバスケコーチなどもさせて頂いております。

ー学生時代はバスケに打ち込まれていたとのことですが、バスケを始められたきっかけを教えていただけますか。

姉がバスケをやっていたので、小学4年生の頃、母に連れられてクラブチームの見学に行ったのがきっかけです。小学1年では水泳を、小学2年からは父の影響もありサッカーをやっていたので、元から体を動かすのは好きでした。

身長が高いほうだったのでサッカーではずっとゴールキーパーをやっていたのですが、ずっとゴール前にいるのであまりサッカーをやっているという感覚がなかったんです(笑)その点、バスケには自分の身長を活かして活躍出来るポジションがあり、やっていて面白かったので魅力に感じました。

ーバスケはいつまで続けられていたのですか。

中学、高校、大学とずっとです。中学ではキャプテンを務め、中学3年生の夏の最後の大会で京都府で優勝をすることができました。地元の中学だったのでメンバー全員がクラブチーム出身の強豪という訳ではなく、初心者のメンバーもいる部活だったのですが、自分たちの現状を把握し、練習内容を自分たちでしっかり考えたりと主体的に動いた結果、優勝できたのはとても嬉しかったです。

高校進学時は、複数の高校からスポーツ推薦枠でお声がけ頂いたのですが、あえて京都で一番強い洛南高校ではなく、洛南高校に勝つことを目標に京都2位の東山高校に進学しました。高校では自分よりも圧倒的に実力のある先輩が多くいました。上手な人たちと一緒に練習できることにワクワクした反面、入学当初は実力差が大きくて危機感もありましたが、3年生時にはキャプテンを務めて、全国大会に出場出来たので、選択は間違っていなかったなと思いました。

チーム視点を身に付け、組織づくりに興味を持つように

ー大学もスポーツ推薦で進まれたのでしょうか。

正直高校時代はバスケ漬けの日々であまり勉強はしていなかったので、スポーツ推薦以外での大学進学は考えていませんでした(笑)

関東の方がバスケレベルの高い大学は多かったのですが、この時もあえて二番手の環境である関西の大学に進学しようと思いました。例年、東山高校から関西学院大学に進学する先輩が多かったこともあり、関西学院大学の経済学部に入学を決めました。

大学では入学して1年生の後半頃からスターティングメンバーに選んで頂き、2年までは割と順調なバスケ生活を送っていたのですが、3年に入ってからイップス(精神的な原因などを理由に突然思い通りのプレーができなくなること)に近い状態に陥ってしまい、半年ほど試合で一切活躍出来ず、試合に出れない時期も続きました。

その時は初めてバスケを嫌いになって、退部することも考えました。

ーその所謂スランプ状態からどのように抜け出されたのですか。

それまでは自分が試合に出て活躍するということばかりを考えていたのですが、どうすればチームに貢献できるかなどと、自分にではなくチームに視点を向けたことで徐々に自分のプレーも戻ってきて、活躍出来るようになっていきました。

自分がキャプテンだったらどうするか、メンバーの強みをどうすれば最大限に活かせるか、メンバーのポテンシャルをどうすれば引き出し、全員で同じ目標に向かえるのか、を真剣に考えたんです。同時期にサッカー部が全国4冠を達成していたのですが、その背景には組織づくりに力をいれていたキャプテンがいたので、サッカー部の取り組みを教えてもらいバスケ部にも取り入れたりしていましたね。

ー卒業後の進路はどのように決められたのでしょうか。

大学在籍中インターンなどをしていなかったので働くということに対して正直イメージがわいていませんでした。ただ、バスケを通して組織づくりや成果を出すためのアプローチ方法を考える事に興味を持っていたので、HR企業や組織経営に注力している会社を中心に就活をしていました。

その中でコクヨ株式会社がオフィス家具事業部ではオフィス作りを通して働きやすさを実現させること、理想の組織づくりを空間に落とし込むことで実現させることにフォーカスしているところに興味を持ち入社を決めました。

 

より厳しい環境で成功経験を積むことが成長に繋がる

ー入社してみていかがでしたか。

是件一般の大手メーカーのイメージでいうと、スーツを毎日着て、上司にお伺いを立てて、営業であれば人間関係をベースに受注するというイメージを持っていたのですが、実際はイメージと異なり、想像以上に働きやすい環境でした。

服装も割とカジュアルで、コアタイムもなくスーパーフレックスという制度も導入していて、大手企業の中でも進んだ制度導入と新しい働き方にチャレンジしていたので、お客様に新しい働き方を提案出来ることも魅力に感じていました。

ーそんな中、転職を決められた理由は何だったのですか。

大事にしているマインドとして、常に自分より優秀な人をベンチマークにして努力することがあります。コクヨの場合、社内には優秀な人はいたものの、なりたい優秀さとは少し違いました。それは活躍のベクトルが社内か社外かという点だったんです。勿論コクヨでの活躍も魅力的ではあったのですが、自分は社内外問わずどんな環境でも通ずるスキルや経験を元に、活躍の場を多方面に広げている人たちのようになりたいと次第に思うようになりました。

そのような思いを持つようになって、社外の人と話すことを増やしていると、ベンチャー、で働く人達の優秀さと熱意に驚き、「こんな人たちから多くの学びを得たい」と思い、より成長できる環境を求めて転職を決意しました。

ー転職したことで優秀な方々に出会えた、成長できたという実感はありますか。

正直優秀な人しかいなかったですね。みなさん思考の幅と深さと速さが尋常ではなく、短時間かつ少人数でどんどんPDCAサイクルを回すのは凄いなと思いました。転職して1年半になりますが、社内外問わず常に優秀な方々と対峙する時間が多く、負けず劣らないように努力もしているので、常に成長しているという感覚もあります。

入社直後はインサイドセールスの部署に配属となり、初めての電話営業に挑戦することとなりました。どうすればサービスに興味をもっていただけるか、商談につなげることができるか、初めの1ヶ月は悪戦苦闘しましたが、2ヶ月目以降結果が出てきて目標達成出来たことで入社して初めて自分の成長を感じることができました。

その後現在所属しているエンタープライズという部署に異動となり、Wantedlyを使って頂いている企業様に対してオプションサービスを販売する仕事をすることになりました。今まで以上に採用や人材業界の知識が求められる分野のため、異動当初はなかなか結果を出すことができなかったのですが半年後から直近まで毎月売上目標を達成することができました。

ーすでに2つの成功経験を持たれていますが、いずれも働く中で意識して行っていたことや努力していたことなどはあったのでしょうか。

どんな目標であっても、大事にしていることは2つあります。

1つは圧倒的に優秀な人をベンチマークにして愚直に頑張ること。圧倒的に優秀な人とのギャップを把握し、そのギャップを埋める為には何をすればいいか分析するんです。すると闇雲な努力ではなくなり、最短で成果を出せると思っています。

もう1つはその分野に長けている人の話を聞きまくり、その上で自分にとって最適な知識や手段を取捨選択してPDCAを回していくこと。電話営業の時も、結果を出している人の話を聞いて、それを元に自分にあっているやり方を確立していきましたし、オプションサービスの販売でも直属の先輩だけではなく他部署の方にも話を聞いてベストなアクション方法を模索しました。自分より詳しい人に聞いた方が早いし正確というのは間違いないので。

これら2つは実はバスケ時代からずっと意識してやっていることなんです。

目標としたい身近な上手な選手を見つけ、その人を超えるためにはどうするべきか分析して徹底的に練習を積むこと。様々な人にヒアリングして練習内容を少し変えてみたり、部の意識改革を行うこと。全てバスケ時代からやってきたことが、今仕事でも活きています。

ー置かれた環境で結果を出せる理由はバスケ生活での経験があるからこそなんですね!

そうですね。他にも量を一定数こなさないと質に転化しないと思っているので、何か新しいことにチャレンジする時は量をとにかくこなすことも大事にしています。量をこなす中で次第に自分に不足している点が見えてくるので、それさえ把握できればあとは不足点を埋める方法を知っている人に聞いたり、確認したりして、最後はPDCAに取り入れていくだけです。

行動量を増やすときはとにかく無心で、時にはゲーム感覚で取り組んでいます!

 

本業×副業で経験を積み、成長し続ける

ー横澤さんの結果がでるまで継続して頑張るモチベーションはどこからきているのでしょうか。

モチベーションではないですが、結果がでない時にメンタル状態を維持するために、1日の終わりに3 good thingsといってその日良かったことや上手くいったことを3つ書くようにしています。そうすることで今やっていることは決して間違っていないから継続して頑張ろうと思うことができています。自分を褒めてあげて自己肯定感をあげることはモチベーションをあげるには必須ですね(笑)

また、自分の成長を客観的に見ることは難しいので、適切なメンターを見つけ、メンターに相談したり成長率を確認するようにしています。一人で悩んで内省するのではなく、身近な人の意見や評価を聞くことでまた一歩前に進めるかと思います。

結果が出るまで努力し続けるのは確かに大変で、苦労もしましたが、一度成功体験を得るとまたその成功を味わいたいと思いますし、努力した分だけ将来自分に必ず返ってくると思って、日々頑張っています!

ー現在は副業にも積極的に取り組まれているようですが、副業を始められたきっかけは何だったのですか。

副業を始めたきっかけは、シンプルにお金でした(笑)転職後、思った以上に出費がかさんでしまって人事の方に相談して副業先を紹介してもらいました。給与を補填する目的で始めた副業でしたが、今はお金目的ではなく、自分の成長のためにやっています。自社以外の成長感環境に自分の身を置き、新しい気づきや学びを得るのに副業はぴったりだなと思ったんです。社外で新たに優秀な人に出会えたり、時には、副業先のノウハウが本業に活きたりと、多角的なインプットを自分に与えることもできるのでおすすめです!

ー最後に今後の目標などがあれば教えてください。

起業をして世の中に価値提供をしていくことを直近の目標にしています。起業という厳しい環境に自分を置くことは成長を必ずもたらしてくれると思うので、引き続き自分が成長できるかどうかを基準に次の選択は選んでいきたいと思っています。今、周囲にいる社外の優秀な人を思い浮かべると、有り難いことにに起業家や経営者の方が多いので、そういった方々から多くを学びながら圧倒的に成長したいです。組織づくりに関する事業で起業するのか、大好きなスポーツの領域で起業するのかは分かりませんが、今はその時に備えてたくさん本業と副業で経験を積みたいです。

取材者:山崎貴大( Twitter
執筆者:松本佳恋(ブログ/Twitter
デザイン:五十嵐有沙(Twitter