人見知りの僕が「マッチングの神」と呼ばれるようになるまで 大手ITエンジニア前田 一樹さん

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第258回目となる今回は、大手IT企業のエンジニア 前田 一樹さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯を伺いました。

幼少期はとても人見知りだった前田さん。どんな経験を経て、人見知りとは正反対のマッチング業界で成功したのかを詳しくお伺いしました。

テレビ番組の出演は拒否。人見知りな子供時代

ーまずは簡単に自己紹介をお願いいたします。

NTTドコモに入社し、インターネットサーバの管理やマッチングアプリの仮説検証をしています。また、本職以外に副業で地元企業で商品の企画をしています。

NTTドコモではスポーツの競技者とコーチをマッチングするアプリで、今年の5月から社内新規事業コンテストを通じて、社内で企画、11月頃から本格的に稼働しました。

競技者は「自分に合ったコーチがいない」、コーチは「教える人が見つからない」という問題を抱えています。お互いの仲間内のネットワークだけでは見つからない人を見つけるという、お互いのニーズを叶えられるようなアプリ開発を目指しています。

ー前田さんはどんな子供でしたか?

幼少期はコミュニケーション力が低めでしたね。

例えば、子供の頃、NHKの「お母さんといっしょ」に出演する機会があったのですが、撮影の現場まで行ったのにもかかわらず、「恥ずかしいから出演しない」と駄々をこねることもあるくらい人見知りでした(笑)

ーそんな人見知りを変えるきっかけになった、サッカーを始めた理由についてお伺いできますか?

最初は水泳を習っていたのですが、目立つのが嫌だったのでずっと辞めたいと思っていたんです。ただ、両親の「何かスポーツはやってほしい」という意向もあり、仲良い友人がやっていたサッカーを始めました。

友達の影響で始めたサッカーでしたが、個性が活かせるチームプレイのサッカーがとても楽しいと感じるようになっていきましたね。僕はご縁があり、中学生時代にキャプテンに就任したのですが、勝利に向かってチームで一体感を持ってできるところがとても楽しいと感じるところでした。

難しいところとしては、「楽しくプレイしたい人」と「勝利に向かってもっと練習もプレイしたい人」など取り組みの姿勢が違っていて、その違いがある中で同じ目標を持たせるといいうところです。

ーサッカーに夢中になった経緯について教えて下さい。

両親から自分の意見を否定されることがあり、両親が僕自身の行動を決めるということが多かったのですが、サッカーは違っていました。

自分で考えたプレイをして、失敗したら怒られ、またその反省を生かしてプレイをする、成功したら褒められるの繰り返しで、その経験から自分の意見に自信が持てるようになり自己肯定感が高くなりましたね。

結果、人に興味を持ってもらうのが増えたことと自分も他人に興味を持ったことで交流が増え、人見知りが解消されていきました。

ー進路選択の背景をお伺いできますか?

高校を選んだ背景としては大学進学を見据えての選択でした。高校によって大学に進学しやすい学校などがあったため、有名な大学に進学しやすい高校を選択して。元々姉に「大学に行けば色々なことを知れる」と聞いていたので、中学生の頃から大学に興味がありましたね。

研究とマッチングサービスの運営に没頭

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ー大学に進学したきっかけや実際の大学生活について教えていただけますか?

経済学部や心理学部に入りたかったのですが、進学したのは工学系の大学でした。

当時の塾の先生から「理系にいけば就きたい仕事にはなんでもなれる」、「したい勉強はどこでもできるから、なりたいものがまだないなら選択肢が広がる理系に進学するのがいい」と言われたことが工学系の大学に進学したきっかけでした。

また数学が得意だったことも理由のひとつです。

ー大学時代に優秀賞を受賞したそうですが、受賞ができた要因はなんだったのですか?

1番の要因は研究室の環境だったと思います。

僕自身、1人で何かをするのが得意ではないので、当時の研究室のみんなで研究しようという流れが僕にとってはとてもいい環境でした。相談しやすい環境だったことが優秀賞を取れた要因ですね。

ー研究の他に、大学時代に打ち込んだものはありますか?

大学時代にも男女の出会いを手助けするマッチングのサービスも打ち込んだことの1つですね。

工学部の学生は男子が圧倒的に多かったので、どうやって女性と接したらいいかわからない方や人見知りな方が大半を占めていました。また、出会いの場もなかなかない状態だったんです。

一方で女性側からも「工学部の男性や高学歴の男性と出会いたいが、どこで出会えるのかわからない」の声を聞くことがあったので、工学部の男性との出会いの場を作るようなサービスを展開していました。

SNSのアカウントで出会いを探している人のプロフィールを公開して呼びかけなどを行い、集まった方で出会いの場をセッティングしてました。半年でだいたい30件くらい出会いの場所の提供をしましたね。

マッチングサービスの運営や大学生活によって人見知りは完全に克服できました。

ー大学から活動的になられたんですね!大学時代は旅行などをよくしていたそうですが、旅したきっかけやエピソードについてお伺いできますか?

旅をしようと思ったきっかけは、「旅を通して現地の感じを味わいたい」が1番の理由で、現地でサッカー観戦をして空気感を感じながら各国を周っていました。

1番印象的なエピソードはロシアのサッカーワールドカップの試合観戦ですね。

色々な国の人がいるので言葉が通じないのに、サッカー観戦をしている人はみんな一体感があって盛り上がってました。言語を超えた一体感を見て、「スポーツは人と人を繋げる力があるんだ」と感銘を受けました。

その時に「スポーツを盛り上げることで世界の平和になる」と思い、現在運営しているスポーツマッチングサービスの発想の一画にもなっています。

その後、大学院でテラヘルツ波の勉強をして、通信系の会社に就職しました。

※テラヘルツ波…周波数1THz(波長300µm)前後の電磁波

マッチングの神と呼ばれる現在

ー今はどんなお仕事をされていますか?

元々はスポーツビジネスに携わりたく入社しましたが、現在行なっている仕事は通信サーバの管理です。

この2つは一見全く関係ないものに見えますが、通信サーバの管理も将来関わりたいスポーツビジネスの一貫で、スポーツビジネスを作るにあたってまずは通信サービスの基盤になるサーバの部分の勉強をしたいと思いました。

ーそんな会社で新規事業のスポーツマッチングサービスをしようと思った経緯をお伺いできますか?

スポーツマッチングサービスは、現在働いている会社の同期3人で立ち上げた事業でした。

みんな、スポーツを心から愛している人たちばかりで「もっとスポーツ業界を盛り上げるためにどうしたらいいか?」と考えた時にこのアイディアが出てきました。

たくさんの方にヒアリングをしたところ、教わる側と教える側が出会う機会が少ない課題が立ち上がり、今のマッチングサービスに繋がりました。

ー大学時代に運営していた恋愛マッチングサービスは社会人になってからも継続しているとそうですが…。

元々恋愛マッチングサービスを続ける気はなかったのですが、友達を助けたい気持ちで継続しました。

やはり社会人になっても、職種や業界によって出会いがない方もいらっしゃいますし、今ある既存のマッチングアプリに登録する勇気が出ないような方に登録のハードルを下げられるアドバイスや出会いの場を提供しています。

ー前田さんの今後の展望をお伺いできますか?

1つ目が今の会社で次世代のサッカー観戦ができるようにしたいと思っています。

具体的にはビリアード台を使って、ホログラムでサッカーの試合を写し、世界のどこにいてもスポーツ観戦ができるようなシステムを作りたいと思っています。

もう1つは「理系学生の交際率をあげていく」ことが目標です。今しているマッチングサービスの経験を通して、どうすれば人見知りな人たちが恋愛できるのかのノウハウを展開していけるようにしたいと思います。

ー本当に今日はあっという間でした!素敵なお話ありがとうございました。今後の前田さんのご活躍楽しみにしています。

執筆:ゆず(Twitter
インタビュー:山崎貴大(Twitter
デザイン:五十嵐有沙(Twitter