「1日1価値提供を大事に」田島彩名がブランディングができる人を目指して日々奮闘する理由

様々なキャリアの人たちが集まって、これまでのステップや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。第145回はHeaR株式会社でブランディング・コンサルティング業務をされている田島彩名さんです!19歳からライターとして年間100本以上の記事執筆を行ってきたという田島さん。そんな田島さんがHeaR株式会社で働くこととなったきっかけや、現在に至るまでの経緯をお聞きしました。

ライター業はやればやるほど成長が感じられた

ー早速ですが、19歳のころからライターをされていたとお伺いました。何がきっかけでライターになられたのでしょうか。

高校を卒業後、秋田国際教養大学に進学したのですが、勉強の合間にできる、比較的時間に融通のきくアルバイトをしたいと思ったのがきっかけです。

私は2015年3月に高校を卒業して9月に大学を入学したのですが、大学入学までの期間にクラウドソーシングを活用してデザイン関連の仕事を発注したことがありました。その際にクラウドソーシングでライターの募集があることも知っていました。文章を書くのが好きだったので、ライターであればバイト代わりにできるかもと思ったんです。ちょっと安直すぎますよね…

ー文章を書くのが好きだったとのことですが、それはいつ頃から気づかれたんですか。

どちらかというと国語の成績もよくなかったので、読解力や文章力に優れてた訳ではなかったと思います。特に読書感想文で賞を受賞したことも、誰かに文章力を褒められたこともありませんでした。でも小さい頃から、ゲームは買ってもらえなかったけれど本は買ってもらえる家庭で育ったこともあり、文章は人一倍読んでいました。それがきっかけで本が好きになり、自分も小説を書きたいと思って文章を書いてた時期があったんです。そんな経緯もあったので、文章なら書けると自然と思ったんです。

ーなるほど…! どれくらい記事を書かれていたんですか。

多い時は月に30本程書いていました。当時クラウドソーシングには単価の安いライティングが多く、ライター経験がない私でもできる仕事が多くありました。初めは2000文字書いて200円のような、今考えればちょっとありえない金額で仕事を受けていました!

ーそんなに安い案件があるんですね。

それでも慣れてくると書くスピードも上がり、いい記事を納品すると次の仕事がまたもらえるようにもなり、少しずつ時給が上がっていました。2000文字で200円だったとことから、3000文字で4800円いただけるようになった時はめちゃくちゃ嬉しかったです。ライター業の一番の魅力はやればやるほど成長が感じられることだな〜と思います。

大学を休学。初めてレールから外れた。

ーライター業と勉強との両立はいかがでしたか。

秋田国際教養大学は全授業が英語で行われる大学のため、1ヶ月の語学留学程度の英語レベルしかなかった私にとってかなり大変でした。頑張りすぎた結果、大学2年の終わりに体調を崩してしまい、お医者さんから「これ以上の就学は認められない」と言われるまでに。21歳で止むを得ず休学をすることになりました。

それまで大学は4年で卒業するもの、大学を卒業したら就職するもの、という考えが私の中でずっとありました。そんな私が初めて人生のレールから外れてしまった気がして当時はかなり落ち込んだんです。今では1年程度の休学で大きな差は生まれないということ、むしろ自分としっかり向き合う時間を確保することが必要だと感じているので休学という選択肢は自分に必要だったなと思っていますが…

ーその後どうされたのでしょうか。

休学して2ヶ月後に実は街中で突然意識を失い、気づいたら集中治療室にいました。これをきっかけに、いろいろと振り切れて、とにかく何か今できることをやってみようと思ったんです。そしてに株式会社VERTEXグループにアルバイトとして入社をすることにしました。

ーどのようなお仕事をされていたのですか。

お客様のサポート、サービスの事業改善、新規事業、広報と2年間、様々なお仕事を経験させていただきました。社内公募で手をあげて新規事業に関わらせていただいたことは今でも忘れられません。アプリを3つほどエンジニアの方と開発し、ローンチしたのですが、収益を作ることができず失敗に終わりました。それがきっかけで広報へと異動になり、自分にとってラストチャンスだと思い全力で取り組んだところ自分に広報の仕事が向いていることが分かったんです。「もっとこの仕事と向き合いたい!極めたい!」と思い、そこから現在働いているHeaR株式会社に転職しました。

ー転職先はどのように見つけられたのですか。

前職の広報戦略の一環でTwitterを始めたのですが、その時にフォローさせていただいたのがきっかけです。そこからHeaR株式会社に興味を持ち、Wantedly経由で応募しました。Twitterをやっていたからこそ、今の会社を知ることができたのでご縁を感じています。

会社のブランドを守り、育てていきたい

ー現在のお仕事内容についても少し教えてください。

人事として入社し、現在はHeaR株式会社のブランディングとコンサルティング業務を担当しています。採用CX(candidate experience =候補者体験)向上を目標に、企業と候補者とのミスマッチを減らすためのコンサルティングを行っています。

ーこれまでの経験が活かされていると感じることはありますか。

ライターの時の苦労には助けられていると思うことは多くあります。

1つはライター経験を通して身についた論理的思考力と伝える力です。この2つは常に読み手(ターゲット)を考えながら記事を書き、読み手に合わせて伝えようと文字にまとめてきたからこそ身についた力だと思います。これは今の仕事でも活きています。

もう1つはライター時代、ジャンルを問わずに仕事を受けてきたので柔軟に対応できる力が身についていました。どんな状況でも対応できるという自信になっています。また、ジャンル問わず仕事を受けてたことから様々な業界にいる人とコミュニケーションをとることが自然とできるようになっていたのはよかったです。

ー外部からコンサルタントとして企業を支援する上で大切にしていることはありますか。

「愛」ですね。これはお客さんを愛することが信頼関係やいい結果に繋がると思っているからです。自社で積み上げてきた知識やフレームワークはありますが、それだけではだめだなと思っています。

日々意識していることは1日1価値提供、クライアントに1日必ず何か1つクライアントのためになる情報を提供すること。「常にあなたのことを考えていますよ」という気持ちで頻繁にコミュニケーションをとることを意識しています。

ー素敵ですね。最後に今後の目標があれば教えてください!

ブランディングができる人になりたいと思っています。小さい頃からファッションブランドやファッションの歴史に興味があり、デザイナーになりたいと思っていました。働き始めてから、ファッションに限らず、どんな企業にもブランディングが大事だと知り、企業のブランディングに関わることで価値作りをやりたいと思っています。

HeaR株式会社はまだ10人程度のスタートアップです。これからどんどん会社が成長できるようにブランドを守り、育てていきたいです!

ー本日はありがとうございました。今後の益々のご活躍、応援しています!

取材者:増田稜 (Twitter
執筆者:松本佳恋(ブログ/Twitter
デザイナー:五十嵐有沙 (Twitter