アナウンス経験をフル活用する「YouTuber人事」五十嵐理紗の意外な将来の夢

色々なキャリアの人たちが集まって、これまでのキャリアや将来への展望などを語り合うユニークキャリアラウンジ。今回は株式会社リブセンスで新卒採用担当をされている五十嵐理紗さんをゲストにお迎えし、現在のキャリアに至るまでの経緯をお伺いました。

高校時代は放送部に所属し大活躍されていた五十嵐さんが新卒で選んだ会社がIT系企業だった理由とは。また、高校時代の経験を現在社内でどのように生かされているのか。最後には五十嵐さんが持つ意外な夢についてもお話いただきました。

仕事では毎日YouTubeを配信中?!

ーまずは現在のお仕事について教えてください。

東証一部上場のITベンチャー企業、株式会社リブセンスで新卒採用担当の仕事をしています。2017年に入社し、初めの2年半は弊社が運営しているアルバイト求人サイトを代理店に紹介する代理店営業を担当していました。昨年8月から新卒採用担当となり、採用業務の傍ら就活生に社会のリアルな情報を届けるべく、他社のゲストを巻き込んだインタビュー動画を毎日YouTubeに投稿しています。

ー毎日ですか?

営業日は毎日、です。今年の営業日数は240日なので、240日毎日動画配信を目標にしています。今やっと折り返し地点到達というところまできています!YouTubeアカウントを持っている企業さんは増えてきていますが、毎日のように投稿している企業さんはないだろう!とのことでチャレンジしてみることにしました。

ーすごいですね…途中でやめたくなったりしたことはありませんか。

50日目を過ぎた時にはやめたくなっていました(笑)リブセンス就活チャンネル_リブチャンとしてインタビュー形式で社内外の方々にお話を聞いた動画をのせているのですが、満足のいくクオリティに達していない時も毎日配信しなければならないし、ターゲットとなる就活生に本当に意義のある情報を届けられているのか、など活動自体に不安になる時もありました。インタビューでゲストの方のいいところを引き出せているか自信もなく、編集も自分でやっていたので労力的にも大変でやめたいと思いましたね。

ーそれでもここまで続けられていた理由は何かあるんですか。

実は、54日目にもう辞めようと思ってリーダーに報告したんです。そんな思いで挑んだ日のゲストは、高校3年生の起業家でした。その撮影中にゲストの方が「自分は向いてないんじゃないかという理由で仕事を辞めてしまうのはもったいないと思う。自分に合っているという確信を持ちながら進めるのもありだけど、むしろ合わないかもと思っていることをやることで自分の熱量を使い果たすことができるのではないかと思う。」といったことを言われていて。まさか辞めようと思った日の撮影でそんなことを言われるなんてと驚き、ここでやめるのはもったいないと思って続けることを決めました。

ーそもそもYouTube開設に至った理由は何だったんですか。

人事に異動になりいろんな人と向き合っていきたいと思っていたタイミングでリーダーと1on1をしたんですが、その時に人事として来年から何か新しいことにチャレンジしないかという話になりました。そこでアナウンス経験も活かせるYouTubeが案として上がり、どうせやるなら毎日誰かと向き合ってみる?となりました。

 

部活漬けだった高校生活

ー少し遡って中高時代の五十嵐さんについても教えてください。

中学で記憶に残っているのは中学2年生の時に半年程いじめられたことと、いじめられかけたことですね。でもいじめられかけたことにもいい学びがありました。

ある朝、登校すると下駄箱のところでクラスのあまり話したことのなかった子が私に近寄ってきて「りさちゃん、今日からいじめられるみたいだから私のグループにおいで」と言ったんです。クラスで私がいたグループの子達が今日から私と話をするのを止めようと言っていたとのことで、実際にその日の午後から私は今まで仲良くしたいた子達に話してもらえなくなりました。そして私はその朝声をかけてくれた子のグループに受け入れてもらい、いじめは未遂に終わりました。

ー未遂に終わってよかったですね。

おかげでそれまで自分が無意識に人にランクをつけていたことに気づくことができました。学校ではやはりカーストのようなものがあり、私はそれまで自分ではイケイケだと思っているグループに所属していましたが、そのグループ内でいじめにあいそうになり、結果自分が静かで地味だと思っていたグループに救ってもらいました。一人一人本当に優しく、もし自分が相手の立場だったら果たして同じように接することができただろうかと何度も考えました。人の魅力は見た目だけで決めることができない、しっかり話してみないと分からないということがよくわかりましたね。

ー高校生活はいかがでしたか。

高校では放送部に所属し、東北大会で4連覇、また、NHK杯全国高校放送コンテスト アナウンス部門で3位に入賞したことが自分の中では大きな出来事でした。また、地元のラジオ局のパーソナリティを経験させていただく機会もいただき、貴重な経験をたくさんすることができました。

ーすごいですね。たくさんある部活の中から放送部を選んだ理由は何だったんですか。

中学ではテニス部だったので高校もテニス部に入ろうかと思っていましたが、同じ高校に中学時代の県大会上位者がいたのでレギュラーになれる可能性は低いなと思いテニス部はやめました。私が入学した高校は合唱部が強かったので合唱部を初め検討しましたが、ちょうど教わりたかった顧問の先生が他の高校へ異動されてしまったので、違うなと思いました。放送部は合唱部と同じくらい強い部活で、私自身話すことが好きだったので挑戦してみることにしました。

ーそして放送部に入ってみてアナウンスの魅力に取り憑かれたんですね。

そうですね。大きな舞台に立ってみたいと思って入部しましたが、段々と舞台で話すことよりも、大会に向けて1つのものを作り上げることの方が楽しいと思うようになりました。放送部というと個人戦というイメージが強いかもしれませんが、意外にチームスポーツなんです。大会で与えられたテーマに沿って取材し、原稿を書いて、それを話すのですが、インタビューする相手がいたり、指導してくださる先生がいたり、お互いのアナウンスをフィードバックしあう同期がいたりと、1人で作れるものではないんですよね。

話すことよりも何かを作って相手に届けるのが好き

ーそんな高校生活を送っていた中、進路はどうやって決められたんですか。

放送部で原稿を書く中で、日本語の表現に興味を持つようになりました。大学では日本語を専門に勉強したいと思い、日本語を体系的に学べるところを探したところ筑波大学の日本語・日本文化学類を見つけたのでそこを受験し無事合格しました。

ー実際に大学に入学された後はどのように過ごされていたんでしょうか。

勉強もしつつ、学外の活動に力をいれていました。初めの1年は放送研究会に所属し、NHK杯全国大学放送コンテストに出てアナウンス部門で優勝しました。

2年の時は大学受験を目指す高校生を応援するアイドルグループ「美塾女アイドル5W1H」の企画運営をしていました。受験勉強時にAKB48の曲に救われて受験を頑張れたという先輩が、自身も受験生を応援したいという思いではじめたものだったんですが、とてもいい経験になりました。コンセプト決めから始まり、アイドルグループが誕生してからはコンテンツリーダーとしてCD制作のプロセスやライブの企画、YouTubeチャンネルでの動画配信などに関わりました。

ーアイドルのプロデュースは面白いですね!

いろんな人が関わって何かを作り上げていくのが楽しかったのはもちろんですが、いろんな意志を持った人たちを1つにまとめて物事を進めていく難しさも知りました。それぞれがやりたいことが何かを聞き、その目標にこの団体での経験がどう生かせるのかまでを考えて進めていくのは大変でしたがやりがいもありました。

ーそのような経験からどうやって卒業後の進路を決められたのでしょうか。

放送部での活動とアイドルプロデュース経験から何かを作る過程がやっぱり好きなんだなと思いました。なのでアナウンサーではなく、何かを作ってそれを届けるという仕事に就きたいと思うようになりました。業界としては広告業界を視野に入れていましたね。

「うちで一緒にやろう!」の一言が決め手だった

ー就職先として選ばれたリブセンスは広告系ではありませんが…?

大学生の時に参加した、逆求人という、企業から学生がスカウトされる就活イベントでリブセンスのことを知りました。話を聞く中で、IT企業という立場で自社で作ったプロダクトを世の中に広めようとしているところ、それを届けるのに関わることができると知りました。また10名くらいの社員に合わせていただき、1番自分らしくいられるなと感じることができたので入社を決めました。

ーどのような社員の方がいらっしゃるんですか。

私がやりたいと思っていることを伝えたときに、「うちで一緒にやろう!」と言ってくれたのがとても記憶に残っています。これって相手を尊重する文化がないと言えないことだと思うので、素敵だなと思いました。入社した後も社員のその印象は変わっていません。むしろ思っていた以上に応援してくださる社員ばかりでした。

ー素敵な風土があるんですね。

はい。私が社内チャットで、東京・京都・宮崎の3拠点を繋げる手段として社内ラジオを始めたいと書いたときも、すぐに10人程の人が一緒にやりたいと集まってくださいました。白い目でみられたりすることなく、応援すると言ってくれるだけではなく、一緒にやると言ってくれる人がいるのがうれしかったです。結果その2~3ヶ月後にはラジオ配信をスタートすることができ、社内イベントや社内の隠れたすごい人等を紹介できるようになりました。

夢は絵本作家になること

ーYouTubeにラジオと社内でも活発に動かれていますが、意識されていることはありますか?

少しでも自分が得意な領域に関しては、自分を信じてチャレンジするようにしています。上をみたらきりがありませんが、少しでも得意と思えることに関してはポテンシャルがあると思って自分のことを卑下することなく挑戦しています。

また、何か分からないけどトキメキを感じた瞬間を大事にしています。惹かれたら、とにかく考えずに動くこと。どうしても現実的に考えてしまいそうになりますが、動き出してから考えることもやっぱり大事です。そして不完全な状態でもとりあえず行動すると自分の弱みや強みが自然と見えてきます。それをしっかり分析し、受け入れて、周りを頼りながら頑張ればいいかなと思っています。

ー最後にはなりますが、今後の目標や夢があれば教えてください。

いつか絵本作家になりたいなと思っています。絵本は子供の読むものと思われていますが、大人も読むべきものだと私は思っています。

私の大好きな絵本にヨシタケシンスケさんの「りんごかもしれない」という絵本があります。主人公の3歳くらいの男の子がりんごについていろんな角度から想像するというイマジネーション溢れる絵本です。大人が読むと、子供の想像力は無限だなと思うと共に大人が想像しないような発想力に考えさせられると思います。

そんな大人にも子供にも読んでもらえる楽しい絵本を作るのが夢です。絵本を通して、わかりやすく、限られた言葉で大事なメッセージを伝えてみたいです。またそこから、新しい活動に繋がったら素敵だなとも思っています。

ー素敵な夢ですね!五十嵐さんの絵本を読むのを楽しみにしています。

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取材:西村創一朗(Twitter
執筆:松本佳恋(ブログ/Twitter